藤浪 江夏以来初登板G倒 阪神高卒新人46年ぶり

[ 2013年8月5日 06:00 ]

<巨・神>6回無失点、初の巨人斬りで7勝目を挙げた藤浪

セ・リーグ 阪神7-0巨人

(8月4日 東京D)
 阪神の藤浪晋太郎投手(19)が4日、巨人を相手に6回6安打無失点の好投で、7勝目を挙げた。阪神の高卒新人が巨人戦初登板初勝利を飾るのは、67年に救援で勝利投手になった江夏豊以来、46年ぶりの快挙。先発投手では史上初の快挙だった。菅野智之投手(23)とのドラフト1位対決を制し、巨人の優勝マジック点灯も阻止した。

 耐えに耐えた。舞台は敵地・東京ドーム。負ければ自力優勝の可能性が消える一戦で、阪神の藤浪が新人離れしたハートの強さを見せつけた。

 「ここで負けると、巨人にマジックが点灯してしまうので、気合も入っていた。“ここから何としても追いつくんだ”という気持ちで投げた」

 3回を除いて毎回の6安打を浴びたが、6回を投げて1点も許さなかった。1―0の4回1死一塁では4番の阿部を迎えた。3球目の142キロ直球は一塁線への痛烈なファウル。動じるどころか、133キロカットボールで二飛に打ち取った。9キロ遅い変化球でタイミングを外した。そのカットボールで5奪三振のうち4三振を奪った。「ピンチで粘ることができた」。被打率・242だが、得点圏では203まで下がる。この日も得点圏で7打数無安打。ピンチでの強さに和田監督は「それが藤浪。舞台が大きくなればなるほど、力を発揮する」と目を細めた。

 菅野との初めての投げ合い。阪神と巨人のドラフト最上位新人投手が、ルーキーイヤーに先発で投げ合ったのは史上初めてだった。「相手の勝ち頭の投手なので思い切っていこうと思った」。1―0の7回1死二、三塁で打席が回り、代打を送られた。そこから一挙5得点で勝敗は決した。巨人戦初登板初勝利。ドラフト制後の阪神の高卒新人では、67年の江夏豊以来46年ぶりで「偉大な先輩の記録に並べてよかった」と笑みを浮かべた。

 大阪生まれだが、巨人ファンだった父・晋さん(50)の影響で幼い頃から巨人が好きだった。小学6年時の東京への家族旅行。東京ドームで試合観戦し、巨人の帽子をかぶってディズニーランドを満喫した。小学時代の卒業文集に書いた好きな6球団の最上位も巨人だった。憧れの球団は宿命の相手に変わった。

 かつての巨人キラー小林繁が背負った背番号「19」を受け継いだ。巨人のドラフト1位・菅野も同じ19。その対抗心もあった和田監督から「打倒・巨人」の願いを込めて託された番号だ。その菅野に投げ勝ち7勝目。巨人のマジック点灯を阻止し、6・5ゲーム差に縮めた。「まだまだタイガースは諦めていないですし、優勝を狙いにいきます」。力強い言葉。心身ともに強いルーキーだ。

 ≪先発勝利は球団初≫巨人戦初登板の藤浪(神)が6回無失点で7勝目。ドラフト制以降、高卒新人の巨人戦初登板初勝利は、昨年の釜田(楽)以来10人目。阪神では67年江夏以来46年ぶり2人目だが、江夏は完了で挙げたもの。先発勝利は藤浪が初めてだ。また、巨人戦初登板初勝利を無失点で飾ったのは、87年近藤(中)、06年斉藤(広)に次ぎ3人目となった。なお、高卒新人の7勝以上は、昨年武田(ソ=8勝)、前記釜田(7勝)以来ドラフト制以降11人目。セでは86年遠山(神=8勝)以来27年ぶりだ。

 ◆江夏の巨人戦初登板初勝利 1967年5月31日、先発・村山が右腕のしびれを訴えたため2―0の4回からマウンドへ。7回に1点を返され、8回には柴田に左翼へ同点2ラン。しかし9回に山内の決勝ソロが飛び出し、6イニングを投げきった左腕が勝利投手に。「阪神に入った時から巨人を相手に投げるのが夢だった。強いやつを倒す方が面白いからね」と江夏。2三振の王は「それほどの投手ではない」と強がり、長嶋は「久しぶりに左の本格派が出てきたね」。江夏はこの白星が6勝目で、チームは巨人戦の連敗を10で止めた。

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