愛工大名電 “AMB47+5”夏切符 総選挙でメンバー決定

[ 2013年8月1日 06:00 ]

<愛工大名電・愛知黎明>愛工大名電ベンチのホワイトボードには「AMB47」の文字が

愛知決勝 愛工大名電2―1愛知黎明

(7月31日 岡崎市民)
 愛工大名電は4回にスクイズで先制し、6回は2死からの連続二塁打で追加点を奪った。エースの東は8安打を浴びながら1失点で完投。愛工大名電の倉野光生監督は「個々の力を持ち寄って、チームの大きな力に変わった」と選手たちを称えた。

 原動力はAKBだった。3月上旬。指揮官が47人の選手と5人のマネジャーを集め、チームを「AMB(愛工大名電ベースボール)47+5」と命名し、「総選挙で春季メンバーを決める」と宣言。エースの東は「えっ?」と絶句したという。選手とマネジャー全員が背番号1から20番まで、適任と思う選手に投票。開票作業も含め2時間かけて選んだ。「当選」すると演説も課せられた。

 東海大会にも進めなかった昨秋。自信を失ったチームの再建に頭を悩ませていた同監督に、知人がある映画を勧めた。11年公開の「もし高校野球の女子マネジャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」。主演の元AKB・前田敦子が印象に残り、「あっちゃんはなぜ、あんなに頑張れるのかな、と」。

 そして出した結論が「選ばれると責任感が出る。他のメンバーも、次に選ばれるために努力する」と、総選挙だった。今夏も、このときの「選抜メンバー」を軸にオーダーを組み成功。甲子園では春は05年に優勝したが、夏は1988年を最後に白星がない。主将の遠田は「全員野球で絶対に甲子園で優勝する」と言い切った。

 ◆愛工大名電(愛知)1912年創立。OBにヤンキースのイチロー。

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