メッセ様々や!キーオ以来3年連続2ケタ勝利 連敗中は「つらかった」

[ 2013年7月31日 06:00 ]

<神・中>車に乗り込みご満悦のメッセンジャー

セ・リーグ 阪神8-1中日

(7月30日 甲子園)
 大粒の汗を滴らせながらベンチへと下がる背番号54に聖地から大歓声が注がれた。阪神のメッセンジャーが真夏の熱投でチームの連敗を止めた。

 「あそこで絶対に点を取られたくはなかったけど、全体的には良いピッチングだったと思う」

 完封目前となった9回2死二塁で、松井雅に中前適時打を浴び失点。続く高橋周にも左前打を浴びたところで、2番手の加藤がコールされた。8回2/31失点は決して恥じることのない降板だ。

 「横浜(DeNA)の3連戦で連敗したチームを見るのはつらかった。何とかしたかったんだ」

 4連敗と重苦しい雰囲気の中で向かった先発マウンドで力を発揮した。序盤から150キロ超えの直球に加え、キレ味抜群のカーブ、フォークで要所を締めた。2回は1死満塁で中田を二ゴロ併殺。8回まで7安打を浴びながら、本塁だけは踏ませなかった。

 リーグトップとなる今季3完投目はならなかったが、阪神の外国人では87年~89年のキーオ以来となる3年連続2ケタ勝利をマーク。「チームメートが点を取ってくれなければ、こういう勝ち星の数はあり得なかったよ」と仲間のアシストに感謝の言葉を並べた。

 メジャー173試合登板の実績を引っさげ10年からタテジマに袖を通した。中継ぎに失敗し、先発に転向するなど、成功ばかりではなかった。少なからずプライドも傷ついた。それでも、日本野球を経験したことは胸の中で光り輝いている。

 「金本さんや、城島さんと一緒にプレーできた。いつ殿堂入りしてもおかしくない選手と野球をできたことは一生の宝物だよ」。これまで先発初勝利など大事なウイニングボールは自宅に持ち帰ってきた。この日のボールも「大事になると思う」とそっとバックにしまった。

 一昨年は5度もチームの連敗ストップに成功した男が、今回も窮地を救った。名実ともにメッセンジャーが「大黒柱」となった夜だった。

 ▼阪神・坂(西岡の代役で1番に入り、初回に三塁打で先制のホーム)僕が代わりになるか分からないけど、精いっぱいやりたい。

 ▼阪神・今成(6回に2点三塁打で貴重な追加点)(西岡)剛さんがいない分、僕がチームの雰囲気を良くしたい。

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2013年7月31日のニュース