常葉学園菊川 超攻撃的5年ぶり切符 大西がフルスイング劇打

[ 2013年7月30日 06:00 ]

<菊川南陵・常葉学園菊川>春夏連続甲子園出場を果たし、応援席へ歓喜のダッシュをする常葉学園菊川ナイン

静岡決勝 常葉学園菊川1―0菊川南陵

(7月29日 草薙)
 第95回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は29日、3大会で決勝が行われた。静岡大会では常葉学園菊川が菊川南陵にサヨナラ勝ちし、準優勝した08年以来、4度目の甲子園出場を決めた。また、滋賀大会では彦根東が、山口大会では岩国商が甲子園切符をつかんだ。30日は神奈川、三重、広島の3大会で代表校が決まる。 

 姉妹校でも系列校でもないが、常葉学園菊川が県決勝史上初の「菊川対決」をサヨナラで制し、春夏連続で甲子園切符を手にした。

 「選手たちは重圧をはねのけて最後までよく頑張った。相手投手は変化球が多彩で、1点がなかなか取れない苦しい戦いだった」

 森下知幸監督がそう振り返った一戦。菊川南陵のエース・大井の変化球にタイミングが合わず、9三振を喫し、8回まで散発5安打の無得点。そして、0―0で迎えた9回。1死二塁から、5番・大西が高めに浮いたスライダーを捉え左前に運び、試合を決めた。

 送りバントをせず、1~9番の全員がフルスイングする「超攻撃的野球」が持ち味。しかし今大会、準決勝までのチーム打率は・270と低調だった。このため、森下監督は「力を2割抜いて、8割くらいのつもりで振れ」とナインに指示。それでも、殊勲の大西は一打サヨナラの場面で「意識はセンターにあったけど、打てなかったら悔いが残るので思い切り振った」と強振した。

 今春センバツでは3回戦敗退。森下監督は「出るからには優勝したい」と日本一を誓った。

 ◆常葉学園菊川(静岡)1972年創立。陸上や空手も全国区。

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2013年7月30日のニュース