三浦 山本昌返り討ち 調子悪くても“詰め将棋”投球で軍配

[ 2013年7月25日 06:00 ]

<中・D>6回を投げ終え3000投球回を達成し花束を手にバンザイの三浦

セ・リーグ DeNA4-0中日

(7月24日 ナゴヤD)
 体が重く、5四球と制球を乱した。ただ、苦しみながらも39歳6カ月のベテランは勝つすべを知っている。DeNA・三浦が133球を投げ、7回を3安打無失点。47歳11カ月左腕・山本昌との計87歳5カ月の「高齢対決」を制した。

 「調子は良くなかったし、何球か結果オーライもあった。走者を出してもホームを踏まさないように切り替えた」

 計測不能の超スローカーブで沸かせた球宴第1戦(札幌ドーム)から中4日。登板2日前の22日は球宴3戦目(いわき)の試合前に、中日・岩瀬の横で45球の投げ込み。調整のルーティンは崩さなかったが、札幌、東京、福島と移動を重ねて疲労は隠せなかった。

 フォークボールは見切られ、スローカーブも抜ける。直球も最速139キロ止まり。縦の変化と緩急が封じられたが、引き出しの多さでプロ22年間を生き抜いてきた。スライダーは配球の半分の65球を数えた。3回2死一塁では平田を外角に3球連続スライダーの後、内角のシュートで捕邪飛と横の変化でしのぎ、中畑監督も「エースの大輔の粘り」とねぎらった。

 6回に谷繁を一邪飛に仕留め、史上27人目の通算3000投球回を達成。489試合目の登板での達成は史上6番目のスピードとなる。1試合平均6回を投げきる投球技術の高さ。スコアラー陣は「三浦のチャート表を見ると、初球から決め球にいくまでどんどん厳しいコースに散らばる。詰め将棋みたいな投球だから簡単に崩れない」と評する。

 「1年でも長く(山本)昌さんと投げ合えるようにしたい」と三浦。チームは今季2度目の4連勝で、3位中日に0・5ゲーム差。悲願のCS進出へ向けて戦うチームを、三浦が勢いづかせた。

 ▼DeNA・鶴岡(三浦と今季初バッテリーで7回に左越え3号2ラン)まぐれです。三浦さんは調子は良くなかったけど、低めに丁寧に投げていた。

 ▼DeNA・ブランコ(初回に先制の左翼線二塁打)何とか走者を還したい一心で打席に入った。

 ≪歴代2位87歳5カ月≫三浦(D)が24日の中日戦で通算3000投球回を達成した。プロ野球27人目。初登板は92年10月7日の巨人戦。チームでは平松政次に次ぎ2人目の達成となった。三浦は7回無失点で今季7勝目を挙げ、7度目となった山本昌(中)との先発投げ合いで無傷の5連勝。2人の年齢を合わせると87歳5カ月となり、50年の浜崎真二(阪急)と湯浅貞夫(毎日)の96歳11カ月に次ぐ歴代2位の記録を更新した。

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