創価 南サヨナラ弾「完璧だった」冷静読みピタリ、さあ日大三戦

[ 2013年7月25日 06:00 ]

<創価・東海大菅生>10回無死、「高校で初」のサヨナラ本塁打を放った南

西東京準々決勝 創価2―1東海大菅生

(7月24日 神宮)
 第95回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は24日、24大会77試合が行われた。西東京大会では創価の南遼太郎捕手(3年)が準々決勝の東海大菅生戦の延長10回にサヨナラ本塁打を放ちチームを2年連続4強に導いた。岩手大会準決勝では2年ぶりの甲子園出場を狙う花巻東が盛岡四を逆転で下し、25日の決勝では昨年と同じカードとなる盛岡大付と対戦する。25日は27大会で72試合が行われる。 

 打った瞬間に、南が右拳を握った。1―1の延長10回、先頭で打席に入ると、3ボール1ストライクからの5球目、低めの直球を左翼席へ運んだ。ダイヤモンドを一周すると、サヨナラ勝ちに沸くナインと抱き合った。

 「完璧だった。サヨナラ弾は高校では初めて。3―1だったので真っすぐを狙っていた。今までで一番の感触だった」

 1点を追う9回1死一、二塁から代打・樽海が右前打を放ち、土壇場で同点。延長に入り、捕手の南は誰よりも冷静だった。10回1死三塁のピンチを迎えたが、1ボール2ストライクから、ウエストのサインを出した。相手の3バントスクイズを読んで空振り三振。飛び出した三塁走者も挟殺プレーでアウトにした。「1死三塁の場面が3度目。それまでスクイズがなかったので、ここしかない。自分で“外せ”のサインを出した」と、してやったりだ。

 小1から野球を始め、5年時から捕手。憧れは巨人・阿部だ。練習試合では相手監督のサインを観察することで、試合の流れを読むクセをつけてきた。この日も三塁側ベンチの元中日の東海大菅生・若林弘泰監督のサインを凝視し、スクイズを外してみせた。直後の打席でも直球を仕留める読み勝ち。「駆け引きで勝てた」と胸を張った。

 チームは2年連続の4強入り。準決勝では昨年1―3で敗れた日大三と再び激突する。南は昨年からバッテリーを組むエース内野から「もう一回、三高と戦おうぜ」と声を掛けられ、劇的な一発を放った。洞察力勝負なら負けない。「自信はある。昨年の先輩たちの分まで三高を倒して甲子園に行きたい」と力強く言い放った。

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