大谷 藤浪と対戦ならず「内川さんとかに残念だねと言われたけど仕方ない」

[ 2013年7月21日 06:00 ]

<全セ・全パ>初回無死、大谷は右中間二塁打を放ち滑り込む

マツダオールスターゲーム2013第2戦 全パ1―3全セ

(7月20日 神宮)
 プレーボールとともに神宮を沸かせた。菅野が2球目に外角へ投じた150キロ直球。日本ハム・大谷はいとも簡単に打ち返した。右中間寄りの打球で二塁を陥れた。

 「最初は緊張したけど、そこで打てたのは良かったです」。第2戦で飛び出した球宴初安打。高卒新人の球宴安打は、88年の中日・立浪和義以来25年ぶり史上4人目だ。先制のホームも踏んだ。

 札幌ドームでの第1戦では157キロを投げ、左翼から強肩を披露する「二刀流」で鮮烈デビュー。この日は高卒新人としては史上初の1番打者を務めた。「最初は信じていませんでした」と笑った大谷だが、全セが新人投手リレーを行うことから、栗山監督が打席が多く回ってくるようにという親心で抜てきされた。ただ、藤浪との対決は実現しなかった。5回に最後の打者となった大谷。ライバルの登場は6回から2イニングだった。7回には走者があと2人出れば対戦が実現していただけに「回ってこい、というのは思っていた。ベンチで内川さんとかに“残念だね”と言われたけど仕方ない」と本音も漏れた。

 球宴を楽しむ余裕も少しだけ出てきた。打撃練習では、同じ組だったロッテの鈴木からバットの形状や配球の読み方など質問攻めにあった。大谷も打撃について質問をぶつけるなど、貴重な意見交換の場となった。6回に藤浪が中田に投じたスローボールには「中田さんは振ると思っていたけどストライクゾーンに来なくて残念そうだった」と明かし、苦笑いした。

 6回からは左翼守備に回り、フル出場。しかし、2打席目以降は凡退した。「力負け。また、しっかりやっていかないと」。悔しげな表情。岩手県出身の19歳は、同じ東北の福島県いわき市で開催される第3戦でフルスイングを心に誓った。

 ≪長打は清原以来2人目≫先発1番の大谷(日)が初回に新人の菅野(巨)から二塁打。球宴で高卒新人が安打をマークしたのは88年第1戦の立浪(中)以来25年ぶり4人目。長打は86年第2戦で清原(西)が本塁打したのに次ぎ2人目だ。また新人の先発1番は58年第1、2戦の長嶋(巨)、80年第3戦の岡田(神)、81年第1~3戦の原(巨)、98年第1、2戦の高橋(巨)に次ぎ5人目。高卒新人野手の先発出場は他に55年榎本(毎日)が第1、2戦で7番、88年第2戦で立浪が2番に座ったことがあるだけ。1番は大谷が初めてだ。なお、安打した菅野は今季公式戦で新人に対し、通算5打数無安打。ルーキーを完全に封じていた投手からの球宴初安打となった。

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