藤浪 中田と山なり“乱闘劇” 西岡ニンマリ「2球目は谷繁さん」

[ 2013年7月21日 06:00 ]

<全セ・全パ>6回2死、中田(左)はスローボールを2球続けた藤浪(右)に詰め寄るも谷繁が止める

マツダオールスターゲーム2013第2戦 全セ3―1全パ

(7月20日 神宮)
 マツダオールスターゲーム2013は20日、神宮球場で第2戦を行い、全セが新人4投手の好投で全パを3―1で下した。4番手の阪神・藤浪晋太郎投手(19)は2回無失点。大阪桐蔭の先輩、日本ハム・中田翔内野手(24)にスローボールを2球続けて挑発した上、空振り三振を奪った。ヤクルトの小川泰弘投手(23)が勝ち投手になり、日本ハム・大谷翔平投手(19)も球宴初安打とフレッシュな力が躍動した。第3戦は22日に東日本大震災の復興支援試合として、福島県いわき市のいわきグリーンスタジアムで行われる。

 ポワ~ン。そんな効果音がふさわしい、藤浪のまさかの初球だった。6回2死。まるでキャッチボールのようなフォーム、そして投球だった。相手はパ・リーグの4番・中田。頭のはるか上を越えるボールに、母校・大阪桐蔭の先輩は大きく体をのけぞらせた。満員の神宮のスタンドが、どよめきとともにドッと沸く。大爆笑。藤浪も、中田も笑っていた。球宴の舞台で、吉本新喜劇ばりの大コントの幕開けだ。

 藤浪 (西岡)剛さんの指示です。“何か面白いことやれ”って。当てろ、とは言われなかったですけどね。

 計測不能のスローボールは、明らかに「狙って」いた。顔色を変える先輩。ニヤリと笑う後輩。そして2球目だ。再び山なりのボールが頭の上へ。中田は怒った。バットを叩き付け、マウンドに詰め寄ろうとする。慌てて止める捕手の谷繁。球宴史上、前代未聞のパフォーマンスだった。

 中田 試合前に3人で相談した。1球目は(スローボールと)把握してたけど…。2球目は聞いてなかったからイラッとした!(最後は)完全にアドリブ。僕も凄く楽しかった。

 藤浪 2球目は谷繁さんの“もう一丁”というサプライズ。(中田が向かってきて)ちょっと怖かった。

 主演・藤浪、助演・中田。伏線は第1戦(札幌ドーム)。6回、藤浪が一塁ベースコーチを務めていた時だ。右翼から一塁に回った中田が、可愛い後輩に「あした、死球を当てたら行かしてもらうからな」と脅しをかけた。この「挑発」に、2人の大阪桐蔭の先輩・西岡が悪ノリして「脚本家」に。ここに谷繁が「演出家」として加わった。

 藤浪 でも、楽しめたのが半分と、失敗と後悔が半分で…。オールスターという雰囲気もあって力みまくった。ファンの方の期待には応えられなかったかな…。

 中田への「80キロくらい」という2球を含め2イニング、打者7人への30球はオール直球の力勝負だった。最速は151キロ。中田との爆笑劇も、最後は145キロ直球で空振り三振と見事に「オチ」を付けた。前日には20歳年上の大ベテラン、DeNA・三浦を相手にキャッチボール。「投手は走った方がいいぞ」と、あらためて基本の大切さを説かれた。この日のブルペンでは、中学生の頃から面識のあった広島・前田健と一緒に両腕をグルグルと回す「マエケン体操」。テレビカメラを意識し「撮られたらいいかな、と思っていた」と関西のノリで初の球宴を満喫した。夢舞台で大谷との新人対決は実現しなかったが、浪速のルーキーはそれに匹敵するインパクトを残した。

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