大谷から先輩・雄星に “花巻東”投手リレー実現へ 球宴第1戦

[ 2013年7月19日 06:00 ]

北海道の抜けるような青空の下、リラックスする大谷

マツダオールスターゲーム2013第1戦 全パ―全イ

(7月19日 札幌D)
 夢コラボが実現する!「マツダオールスターゲーム2013」は19日、札幌ドームで第1戦が行われる。全パの指揮を執る日本ハム・栗山英樹監督(52)は18日、二刀流ルーキー・大谷翔平投手(19)から西武・菊池雄星投手(21)への「花巻東リレー」を予定していることを明かした。大谷は降板後はそのまま右翼の守備に回り、憧れの先輩のバックで守る。そして打席にも立つ。真夏の祭典は大谷の「リアル二刀流」で幕を開ける。

 夢舞台にふさわしいプランが用意された。本拠・札幌ドームでの第1戦。栗山監督が大谷の起用法を明かした。

 「翔平(大谷)と雄星(菊池)は初戦にいってもらいます。翔平も雄星が投げているときに守りたいと思う。だから先に翔平が投げて、その後に守る。守った後で打席が回るくらいかな」

 花巻東の先輩後輩リレーが実現する。大谷は中学時代、花巻東のエースとして甲子園を沸かせた菊池の姿を見て、同校への進学を決めた。高校時代は入れ違いだったために同じチームでプレーするのは初めて。この日札幌市内の寮で報道陣に対応した大谷は「僕が高校に入るきっかけとなった人で、凄い投手だと思う。堂々としているし、腕の振りもしっかりとしている」と目を輝かせた。

 プロでは開幕2戦目の3月30日西武戦(西武ドーム)で野手として初対戦し、2打数2三振を喫した。その後、菊池は大きく成長を遂げ、ここまで自己最多の9勝を挙げ、リーグ2位の防御率1・58をマーク。シーズン中もメールで相談するなど、憧れの存在であることは変わらない。状況次第だが、大谷は6回から4番手として救援登板することが濃厚。「いい流れでつなげればいい」と菊池にバトンを託し、そのまま7回は右翼の守備へ回ることになる。

 「雄星さんの後ろで守ることももうないと思うので守りながら勉強したい」。レギュラーシーズンでは6月18日の広島戦(マツダ)で「投手→野手」の「リアル二刀流」を経験したが、菊池の後ろで守るのはまた特別だ。6回から出場するために、打席にも立つことができる。「安打を打てるように、ルーキーらしくハツラツといきたい」と元気いっぱいだった。

 栗山監督は自身の幼少期を思い出すように「球宴ってさ、早く帰ってテレビの前で待っていて、野球選手になりたいなと思う場所」と言った。「投げて守って打って、それが翔平らしさ。それが漫画の世界だし、それに憧れてもらえれば」。そんな漫画のような世界が、現実になる。

 ▽大谷の「リアル二刀流」 6月18日広島戦(マツダ)に「5番・投手」で先発。投げてはエルドレッドに死球を与えて乱闘寸前の騒ぎを引き起こすなど4回3失点に終わったが、打っては2回に右翼線二塁打。5回は遊ゴロで4点目の走者を迎え入れ、これがプロ初の勝利打点となった。降板した5回以降は右翼の守備に入りチームの4連勝に貢献した。

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