今村、ミコが誤算…野村監督「配置転換は簡単じゃない」

[ 2013年7月17日 06:00 ]

<広・中>9回表(中)1死、三塁、森野に勝ち越しの中犠飛を打たれガックリのミコライオ

セ・リーグ 広島2-3中日

(7月16日 マツダ)
 痛恨の結末だ。広島は16日の中日戦(マツダ)に2―3で逆転負け。2点リードの8回、4番手・今村が長短3安打に失策が絡んで同点に追いつかれると、9回はストッパーのミコライオが勝ち越し点を献上。勝利の方程式を担う2人の乱調が響き、勝てる試合を落とした赤ヘルは再び4位へ後退した。

 痛恨の1敗だ。先発ローテーションの谷間。7回までは青写真通りだった。移籍後初先発の小野から久本―横山とつないだリレー。アトは2点リードの終盤2イニングを、勝利の方程式を担う2投手が締めるだけだった。それができない…。野村監督が嘆息しつつ振り返る。

 「失策絡みとはいえ、セットアッパーとクローザーが本来の仕事ができなかったということ」

 8回の今村は直球を狙い打ちされた。先頭・森野が外角高めの初球147キロを中前打すると、1死後、平田も初球の甘い146キロを右中間適時二塁打。続く代打・クラークは一ゴロに打ち取るものの、これをキラが悪送球。2死後、代打・山崎にも147キロの外角球を右前へ運ばれた。

 不調のため6月26日に登録抹消された右腕。昇格初戦の11日、DeNA戦(横浜)では150キロを連発して復調を印象づけたが、2試合続かないのがもどかしい。今村は「配球がどうこうじゃなく、結果的に打たれたのはボクの責任です…」と力なく振り返った。

 9回のミコライオもまた期待を裏切った。先頭・大島を2ストライクと追い込みながら、3球目を右二塁打。「空振りを取ろうとしたチェンジアップが甘く入った」と後悔してもアトの祭りだ。犠打と犠飛であっさり決勝点を献上。守護神がこれでは心もとない。

 記録に残らないミスもあった。8回、森野の本塁突入はアウトのタイミングだったが、捕手の石原がショートバウンドの返球を落球。その裏、先頭で出塁した丸の二盗失敗も響いた。ただ、それ以上に勝ちパターンの2人で白星を逃したダメージが重くのしかかる。

 「プレッシャーのかかる1、2点差で登板する立場。失策や四球があっても、抑えないといけない。視野には入れるけど、配置転換は簡単じゃない。何とか本来の力を発揮してもらわないと」

 野村監督は期待と願望を込めて声を振り絞る。混戦が続く3位争い。抜け出すには、勝利の方程式を担う2人の完全復調が欠かせない。背信投球はもうごめんだ。

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2013年7月17日のニュース