聖光・園部 大谷に並んだ高校通算56号 夏初球いきなり満弾

[ 2013年7月14日 06:00 ]

<郡山商・聖光学院>初回無死満塁で左中間に本塁打を放つ聖光学院・園部

福島2回戦 聖光学院10―0郡山商

(7月13日 あづま)
 初スイングが満塁弾――。聖光学院の園部聡内野手(3年)が福島大会2回戦の郡山商戦に「4番・一塁」で先発出場。初回に今夏初打席が回ってくると、初球を左中間スタンドへ弾丸ライナーで運んだ。高校通算56本目のアーチで、花巻東(岩手)出身で日本ハム・大谷翔平投手(19)に並んだ。プロ注目のスラッガーは東北勢初の全国制覇を目標に、初戦から2安打5打点と大爆発した。

 この夏の初打席。園部は迷わず初球の直球を振り抜いた。初回無死満塁。小雨の中をライナー性の打球が伸びていき、左中間スタンドに突き刺さった。大歓声にも顔色一つ変えず、ダイヤモンドを一周。「初球から打とうと狙っていた。入るとは思わなかった。ラッキーです」と笑みをこぼした。

 高校通算56号。同じ東北の花巻東出身の二刀流ルーキー大谷の数字に並んだ。「数字はまったく意識していない」としながらも、「(並べたことは)うれしいです」とはにかんだ。1年秋から4番に座り、昨夏甲子園でも浦和学院(埼玉)との2回戦でバックスクリーンに弾丸ライナーを叩き込んだ。今春も鳴門(徳島)との3回戦で甲子園2季連続となるバックスクリーン弾を放ち、一躍全国区になった。

 小学生時代はソフトボール選手で約90キロの速球も打ち返した。小学生のソフトボールの投球プレートから本塁までの距離は10・67メートル。野球に換算すると体感速度は約156キロにも達する。最短距離でバットを振り抜くスイングはこの頃から身についた。園部も「ソフトボールをやっていたので速球が打てるようになった。打撃フォームは小学生のときから変わっていない」と胸を張る。

 直球に強い一方で、変化球を引っかけてしまうのが課題だった。今春の福島大会と東北大会では変化球攻めにあい、8試合でノーアーチ。「上体が前に突っ込んでいた」と反省し、6月下旬から約2週間はボールを体の近くまで呼び込むために、バスターを繰り返した。「バスターだと“間”ができて、軸で上体を残せる」と良い感覚を取り戻し、夏に臨んだ。

 チームはこれで福島県内の公式戦連勝記録を87に伸ばした。斎藤智也監督も「初戦としては満点」と評価した。いわき市出身の園部は東日本大震災で大きな被害を受けなかったが、「必死にプレーする姿を見て、何かを感じてもらいたい」と常に被災地・福島を意識してきた。東北初の全国制覇を果たし、福島を元気にしたい。園部の夏は始まったばかりだ。

 ◆園部 聡(そのべ・さとし)1995年(平7)11月10日、福島県生まれの17歳。小5からソフトボールを始める。勿来一中で硬式野球を始め、いわき松風クラブに所属。聖光学院では1年秋から4番で、甲子園では2年夏、3年春にバックスクリーンに本塁打を放った。1メートル83、84キロ。右投げ右打ち。

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