ブランコ キングあと1差の27号「このチームは強い」

[ 2013年7月11日 06:00 ]

<D・広>7回1死一、二塁ブランコは3ランを打つ

セ・リーグ DeNA17-8広島

(7月10日 横浜)
 失速しない弾道に球場がどよめいた。7回1死一、二塁。ローボールヒッターのDeNA・ブランコが外角高めのスライダーを振り抜いた。詰まったようにみえたが右手で押し込むと、打球はバックスクリーンへ。本塁打トップのバレンティンに1本差に迫る27号3ランに「センター方向に打ち返す気持ちで打席に入った。高めの球をこれまで打っている印象がなかったが、体がうまく反応してくれたことに自分でも驚いている」と笑った。

 驚異のパワーだ。6日の巨人戦(東京ドーム)で左翼の看板を直撃する145メートル弾。完璧なフルスイングにみえたが、本人の感覚は違った。「あれはコンタクトを重視したから、思いっきり振ったわけではない。振ったら看板の上まで飛んだかもね」。驚異的なパワーの源は並外れた食欲と努力だ。食事では焼き肉でタンを1人で10人前をペロリと平らげる。一方で、真面目な性格で野球に常に真摯(しんし)に向き合う。月間打率・241、4本塁打と不振に苦しんだ6月は連日、試合後に室内練習場で深夜まで打ち込んだ。来日初の6打点でリーグトップを独走する77打点。ひたむきな姿勢は数字に如実に表れている。

 負ければ最下位転落の危機でブランコが爆発。打線も中畑監督が昨年に就任以来、いずれも最多の19安打17得点と打ちまくった。中畑監督も「今までたまっていたものを発散した感じ。できれば、あす、あさってに得点を分けたかったけどなあ」と上機嫌。借金13だが、中日と並び4位タイに浮上した。「このチームは強いんだ」。ブランコが常々口にする言葉を具現化するため、打ち続ける。

 ▼DeNA・石川 誕生日にここ(お立ち台)に立ててすごく幸せ。逆転できたことはチームにとっても大きい。(27歳の目標は)優等生になることです。(5回2死二塁、勝ち越しの左越え二塁打)

続きを表示

2013年7月11日のニュース