自身は初アーチ3年目 中田が大谷絶賛「つくづくいい選手」

[ 2013年7月11日 06:00 ]

<楽・日>4回表、先頭の中田は左線二塁打を放つ

パ・リーグ 日本ハム4-1楽天

(7月10日 Kスタ宮城)
 日本ハムの中田も大谷の初アーチに驚きを隠さなかった。「凄かったね」。高卒1年目から注目を浴び続けてきた中田だからこそ、大谷の心身両面の能力の深さを感じている。

 「1年目から(1軍の)打席に立っていることが凄い。それでいて数字も残す。自分にはできなかったこと。つくづくいい選手だと思う」

 目下、21本塁打でキング争いリーグ単独トップを走る中田だが、自らは入団1年目の08年、1軍出場すらなかった。それどころか、プロ初本塁打は3年目、10年7月20日のロッテ戦(札幌ドーム)だった。プロの投手のスピードに慣れるのにそれだけの時間を要した。大谷は投手としての調整もこなしながら、打率3割を超え、勝利に貢献し続ける。後輩であっても、その姿には素直に脱帽するのだ。

 それだけではない。「点が欲しいところで打てる。魅力を感じるね。どんどん打ってほしい」。誰もが期待する場面で、結果を残せるスター性も備わっていると評した。

 中田は9日の楽天戦(東京ドーム)で田中の再三の内角攻めに詰まって凡打を繰り返し、右手首を痛めた。東京から仙台への移動の際も右手首は包帯でぐるぐる巻き。試合前のフリー打撃も回避するなど、手負いの状態だったが、大谷の初アーチが飛び出した4回に先頭で左翼線二塁打でチャンスメーク。勝ち越し劇につなげた。9回にも中前打を放って2安打。気力でカバーした。

 「痛いからどうとか言ってられない。試合で使ってもらっているありがたさを忘れない」

 主軸の自覚が備わった中田と、着実に進化を続ける大谷。2人のアベック「ON弾」も遠くない日に実現しそうだ。

 ▼関根潤三氏(近鉄、巨人で“二刀流”で活躍。投手で通算65勝、打者で1137安打)初アーチ?本人は楽しくて、気分が良くてしようがないんじゃないかな。俺も喜んでやっていた。他のやつにはできないこと。「悔しかったらやってみな!」と思っていた。両方ともしっかりと一人前にできるという自負があったよ。大谷君もできるだけ頑張ればいい。

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2013年7月11日のニュース