巨人 阿部抜き5発!代役4番・由伸1号「8割ぐらい開き直ってね」

[ 2013年7月6日 06:00 ]

<巨・D>4回2死満塁、村田(左から2人目)の満塁本塁打で生還し亀井(左端)らベンチの出迎えを受ける(左3人目から)坂本、高橋由、内海

セ・リーグ 巨人12-7DeNA

(7月5日 東京D)
 5発で制圧。巨人は5日、DeNA戦で右脇腹痛でベンチ待機が続く阿部慎之助捕手(34)に代わって、2試合連続で4番に入った高橋由伸外野手(38)が3回に待望の今季1号2ランを放った。亀井善行外野手(30)も決勝の今季1号ソロを含む2本塁打を記録するなど、チームは10年8月26日の中日戦(東京ドーム)以来となる1試合5本塁打で12―7で大勝。阿部不在でも得意の「空中戦」で、4連勝を飾った。

 帰ってきた。村田、亀井に続き、背番号24が今季初めて東京ドームのお立ち台に上がった。オレンジ色の橙魂(とうこん)ユニホームに身を包んだ高橋由の名がコールされると、ひときわ大きな拍手と歓声が注がれた。

 「ホームはいいですね。こうして(1軍に)上がってきて打ててうれしい。早く一本打ちたかった」

 真芯だった。1点を勝ち越した直後の3回1死一塁。1ボールから真ん中に入ってきた140キロのツーシームを捉えた。打った瞬間「もう完璧」という感触。待望の今季1号を右翼席に運び、ゆっくりと走りだした。

 右脇腹痛の阿部に代わり、2試合連続で4番を務めた。「(4番の)責任はあるが、自分のできることを精いっぱいやることがチームのプラスと思って、8割ぐらいは開き直ってね」。前夜の阪神戦(甲子園)では、内野安打、犠飛で生還と雨中のグラウンドを激走し、チームを勝利に導いた。形は違えど、連夜の活躍。チームが大量リードを奪ったこともあり、4回限りで交代したが、38歳のベテランの活躍は一際光った。

 スタンドには家族の姿があった。復帰後、4試合はすべて敵地で、再昇格後はこの日が初の応援。2カ月以上の2軍調整中は毎朝6時前後に自宅を出る日々が続いたが、元日本テレビアナウンサーの麻衣夫人(37)が2人の娘の育児と両立しながら栄養ある食事を準備するなど、献身的に支え続けてくれた。

 チームは3年ぶりの1試合5発。口火を切ったのは、今春キャンプ中の2月2日に高橋由と同じ左ふくらはぎを肉離れした亀井だった。3回1死から今季1号の右越えソロ、5回2死二塁でも再び右中間席へ運んだ。「ヒットを打とうと思ってのホームラン。理想です」。送りバントはほとんどない攻撃的2番。リハビリの先輩として、2軍調整中には高橋由と走塁の練習や感覚について話し込んだこともあった。

 阿部という大黒柱不在を感じさせない19安打12得点。原監督は「慎之助ばかりに頼るのはチームとして良くない。周りのメンバーがしっかりチームを守っている。いい傾向だと思う」。厚みある打線を武器に独走態勢を固める。

 ≪統一級導入後最多アーチ≫巨人が5ホーマー。チームの1試合5本塁打以上は10年8月26日中日戦で6本打って以来3年ぶり。統一球導入後では今季4月17日阪神戦の4本を抜く最多アーチになった。この日は初対戦のコーコラン(D)を3回でKO。今季、巨人に対し初登板初先発してきた新人、新外国人との対戦結果を見ると
月 日対 スコア投手名勝敗
4 4D○7―4井 納●
 27ヤ●2―4小 川○
5 1中○3―0カブレラ-
612オ○7―1松 葉●
 15ソ○3―1パディーヤ●
7 5D○12―7コーコラン●
 5勝1敗と初ものを苦にしていない。

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2013年7月6日のニュース