宮国 緩急翻ろう3勝目 ドスコイ!四股で復活最速149キロ

[ 2013年7月5日 06:00 ]

<神・巨>初回、大和(右)の打球にベースカーバーに入る宮国

セ・リーグ 巨人1-0阪神

(7月4日 甲子園)
 昨季プロ初勝利を挙げた甲子園で、巨人・宮国が不振のトンネルから脱出した。7回途中まで6安打無失点。4月23日のDeNA戦(ほっと神戸)以来約2カ月ぶりの3勝目に自然と表情が緩んだ。

 「意識的に全部、腕を振って投げました。チームに迷惑ばかり掛けてきたので、勝ちたい気持ちがあった。勝てたのは良かった」。

 98キロのカーブに最速149キロの直球。最大50キロ差の緩急をつけて阪神打線をほんろうした。4回までは二塁も踏ませない。5回2死二、三塁では投手のスタンリッジに3ボールとなったが「特に焦りもなかった」と1ストライクを取った後に遊ゴロ。2併殺に加え、巧みな一塁けん制でもアウトを稼ぐなど要所を締めた。

 3年目の今季は開幕投手に抜てきされたが、5月9日に不振で2軍降格。翌日には丸刈り姿で練習に合流した。そこから下半身強化を目的に四股を毎日300回こなし体をつくり直した。股関節周りが鍛えられ、柔軟になったことで軸足にタメをつくる動作が再生。一時は140キロにも届かなかった直球に球威も戻った。

 「球持ちがよく、いろんなボールでカウントを取れた」と原監督も目を細めた。先発陣にとっては夏場の苦しくなる時季に復活した21歳。浮かれることなく「こういうピッチングをどんどん続けていかないと信頼を得られない」と表情を引き締めた。

 ≪1―0は甲子園で11年ぶり≫巨人は4投手の継投で阪神に1―0完封勝利。巨人の1―0完封は5月5日広島戦、同12日DeNA戦に次いで今季3度目だが、阪神戦では04年6月19日(東京ドーム)以来9年ぶり。甲子園でとなると02年4月19日に桑田―河原のリレーで記録して以来11年ぶりだ。これで巨人はシーズンちょうど半分の72試合を消化して2位阪神に4・5ゲーム差の首位。01年以降のセは巨人が中間点消化時に首位は12年まで5度。うち2位と4ゲーム差以上開いた02年(5ゲーム差)、07年(4ゲーム差)、09年(4・5ゲーム差)と全て優勝に結びつけている。

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