大谷プロ初盗塁で打線に着火 大量5得点呼んだ

[ 2013年6月30日 06:00 ]

<日・西>6回2死、二盗を決める大谷

パ・リーグ 日本ハム9-1西武

(6月29日 札幌D)
 うまくいくときは、何をやってもはまる。5連勝。最大10あった借金を完済し、開幕2戦目の3月30日以来の勝率5割となった日本ハムの栗山監督だが「あした負けたら意味がない。ここからの方が大事」と表情を引き締めた。

 相手に傾きかけた勢いを呼び戻したのは大谷だ。魅せたのは二刀流の「投」でも「打」でもなく「足」だった。23日のロッテ戦(QVCマリン)以来5試合ぶりに野手で出場。4回の右前打で9打席ぶりの安打を放つと、1点を返されて迎えた6回だ。2死から一塁走者として打者・鶴岡の4球目にスタートを切り、プロ初盗塁を決めた。

 この後、鶴岡の左前打で一気に生還。ここから打線がつながり、一挙5点を挙げた。50メートルは6秒4と決して速くはない。花巻東時代も「公式戦で盗塁はあまりない」と苦笑いするが、塁に出た際は1球ごとにスタートを切るなど怠らない準備で、ベンチからのサインに一発で応えた。

 「うまくスタートが切れた。走るような選手じゃないので警戒がなかったのかも」と話した大谷だが、栗山監督は「チームに勢いをもたらしたよね」。鍛え上げてきた体は入団時から一回り大きくなった。この試合から上半身のユニホームはワンサイズ大きく、腕回りに余裕のあるものに変更するなど、プロの世界に体もなじみ始めている。

 借金1で迎えた5月4日からの西武3連戦。岸、菊池、十亀に3連敗してから急降下した。菊池、十亀は打ち崩した。30日は今季開幕戦ではKOした岸が相手。「もう一度開幕の気持ちでいける」と話す栗山ハムが勢いに乗っている。

 ▼日本ハム・木佐貫(4安打1失点完投で6勝目)調子がいいとは思っていない。「板子(いたご)一枚下は地獄」ですから、気を抜かずにやっていきたい。

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2013年6月30日のニュース