上原3日連続セーブ 圧巻の3試合連続3者凡退

[ 2013年6月30日 06:00 ]

ブルージェイズ戦で3試合連続のセーブを挙げ、ガッツポーズするレッドソックス・上原

ア・リーグ レッドソックス7―5ブルージェイズ

(6月21日 ボストン)
 レッドソックスの上原浩治投手(38)が28日(日本時間29日)、ブルージェイズ戦の9回に登板し、3日連続となる今季4セーブ目を挙げた。3連投は今季初めてという厳しい条件下で、3試合連続3者凡退という圧巻の内容。21日に不振のベイリーに代わって新守護神に指名された右腕は、地区首位を走るチーム内で存在感を増し続けている。

 マウンド上ではいつもの儀式が始まった。まずは捕手のサルタラマッキアと力強く右手を合わせると、そのままハグをして勝利を祝った。その後もナインと右手やグラブを重ねる。興奮収まらない形相で交わす上原のハイタッチは、今やレッドソックス名物だ。

 「9回というのはあまり考えない。中継ぎでやっていたときと同じリズムでやることが大事。体のケアはもちろん、準備もしっかりやっている。後悔だけはしたくない」

 2連投2セーブで迎えたこの日の練習中、ジョン・ファレル監督から3連投が可能かどうかを確認されると、「セーブ機会が来たら準備をする」と返答した。3連投はレンジャーズ時代の昨年9月に4連投をして以来なし。それでも38歳は黙々と準備し、2点差の9回に出番がやってきた。

 内容も圧巻だった。先頭のイズタリスから直球で見逃し三振を奪うと、続くボニファシオは外角低めにスプリットを沈めて空振り三振。レイエスも初球のスプリットで遊ゴロに打ち取った。全15球で投じたのは「自分はこれだけでプロの世界で勝負してきた」という2球種だけ。それでも4試合連続3者凡退、打者12人に対し7奪三振という絶対的な安定感に、ファレル監督も「セーブ機会にふさわしい投手。さすがとしか言いようがない」と手放しで称えた。

 「あしたは投げられないと言おうと思う」と上原。シーズンは82試合を消化し、折り返しを過ぎたばかり。その目線は先を見据えていた。

 ≪日本人では3人目≫上原がブルージェイズ戦で3日連続セーブを挙げた。日本人投手が3日連続セーブを挙げたのは06年8月18~20日の大塚晶則(レンジャーズ)、07年8月15~17日の斎藤隆(ドジャース)だけ。大リーグでは抑え投手でも過度の連投を避けさせる傾向があり、29日(日本時間30日)にセーブ機会が訪れても上原は登板しない可能性が高い。

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2013年6月30日のニュース