ボイヤー0封デビュー!来日最速152キロ、魔球も見せた

[ 2013年6月24日 09:46 ]

<D・神>初登板を果たしたボイヤー

セ・リーグ 阪神4-6DeNA

(6月23日 横浜)
 横浜のマウンドで背番号44が躍動した。阪神新外国人のボイヤーが3点ビハインドの7回に3番手として1軍初登板。1回1安打1奪三振の無失点と、上々のデビューを飾った。

 「ゼロを並べることができて良かったね」

 これが159キロ右腕の実力だ。先頭の山崎には4球目に来日最速の152キロをマーク。ファウルで粘られたものの、11球目の直球で二ゴロに仕留めた。続くモーガンに対しては、1ストライクから内角低めへウイニングショットであるカーブを投じ遊ゴロ。大きく曲がる“魔球”にメジャー経験豊富な男も驚くように変な角度でバットを出し、当てるのが精いっぱいだった。

 「今日はカーブが良くなかったけど、とにかくアウトを取ることだけを考えていた」

 2死から白崎には中前打されたものの、最後は中村を151キロ直球で空振り三振。金髪をなびかせながら、悠然とベンチへと引き揚げた。

 2人の「恩師」にも捧げる快投だ。05年から所属したブレーブスでは96年にサイ・ヤング賞を獲得するなどメジャー通算213勝、154セーブのジョン・スモルツに師事。「投球フォームから、精神的な部分まで全てを教えてもらったよ」。右肘手術を乗り越えメジャー屈指の右腕に上り詰めた男の教えは今でも体に染みこんでいる。

 さらに09年に所属したカージナルスではワールドシリーズを3度制した名将、トニー・ラルーサの元でプレー。「人生の中で最高の監督だった。常に選手側に立ってくれる人だったからね」。様々な出会いがボイヤーの野球人生を支えている。

 「球数が多くなってしまったから、そこを修正していきたい」。27球を要したことを反省したが、日本のマウンドで大きな一歩を記した。「勝利の方程式」入りへこれからもゼロを並べるだけだ。

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2013年6月24日のニュース