「飛ぶ統一球」12球団の証言…減ったバント、取りやすいゲッツー

[ 2013年6月21日 10:16 ]

2011年の統一球導入を前に、断面を披露する加藤コミッショナー

 21日からリーグ戦が再開する。「飛ぶ統一球」の発覚により、今後の戦い方に変化はあるのか。12球団の監督、コーチらの声を集めた。

 ▼巨人・橋上戦略コーチ 今シーズンからボールが飛ぶ印象。それを前提にミーティングは行ってきた。変更が公表されたからといって特別に何かを変えることはない

 ▼阪神・久保 去年までは打球の勢いが死ぬ分ゲッツーが取れなかったが今年は取りやすい。カンチャン(内野手と外野手の間に落ちる安打)も少なくなるだろう 

 ▼広島・野村監督 本塁打に目が行きがちだが、バントが少なくなっている。ウチも2番が丸だとバントしない。もちろん、中盤以降の競った展開などは別だけど 

 ▼中日・井上打撃コーチ 反発力が違うのは分かっていたから変えることはない。選手が今年は飛ぶという感覚で打てているなら、思い切って行けとケツを叩くだけ

 ▼DeNA・友利投手コーチ 困るのは選手。シーズン前に言ってくれていたら、変化球もいろいろな握りを試せた。各自が考えてやっているが今さら認められても厳しい

 ▼ヤクルト・小川監督 打者にとっては力を入れなくても飛ぶ点で有利になるはず。特に狭い神宮や横浜といった球場では力んで振らなくても長打になるケースは増える

 ▼ロッテ・今江 確かに今季は打球が伸びると感じていた。反発係数が変わっていたことを知るまでは、練習で取り組んできた成果が出ているのかなと思ったりもした

 ▼楽天・米村外野守備走塁コーチ 外野守備は開幕戦から「飛ぶ」と思ったから今季は深めに守っている。試合前のノック練習で球が変わったと思っていた

 ▼ソフトバンク・秋山監督 田中(楽天)のように成績を残している人はいる。言い訳にする選手はいないし、結果を残せていない人は結果を出せばいい

 ▼西武・光山作戦兼バッテリーコーチ もともとボールが飛ぶという認識で立てた対策を継続している。投手にはハイボールでフライを狙えという指示が少なくなった

 ▼オリックス・石嶺打撃コーチ これまで逆方向に飛ばなくて無理やり引っ張っていたのが逆方向に打っても飛ぶのだから、力みなく打席に立てる。打者には有利なボール

 ▼日本ハム・黒木投手コーチ どこも条件は一緒。球の違いは以前から、選手たちが感じていること。飛ぶ、飛ばないではない。投手が思い通りに投げられるかどうかが大事

続きを表示

2013年6月21日のニュース