岩隈球宴「当確」28イニング連続自責0で7勝目

[ 2013年6月12日 06:00 ]

アストロズ戦に先発し、7回を4安打1失点で7勝目を挙げたマリナーズ・岩隈

ア・リーグ マリナーズ3―2アストロズ

(6月10日 シアトル)
 マリナーズの岩隈久志投手(32)が10日(日本時間11日)、アストロズ戦に先発し、7回を4安打1失点(自責0)の好投。自身5連勝で、レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)に並ぶ日本人最多の7勝目を挙げた。連続イニング無失点は23回2/3で途切れたが、防御率は1・79となり、リーグ1位に肉薄。堂々たる投球に、米スポーツ専門局ESPNは、ア・リーグの球宴出場予想メンバーに岩隈の名前を挙げた。

 絶妙な間の取り方だった。1点リードの7回1死一、三塁。打席に迎えたのはドミンゲス。1ボールから外角高めの速球で空振りを取った岩隈は、すぐにセットポジションに入らずに、投球プレートから少し後ろに下がり時間をかけた。考えをまとめ、外角速球を要求した捕手のサインに首を振ると、内角へのツーシームで二ゴロ併殺打に仕留めた。

 「うまくはまった。(1球前の)空振りを見て、外よりも内角で1球勝負でいきたいと思った。思い通りのピッチングでした」

 それまで右打者のドミンゲスは、1打席目は右飛、2打席目は二飛。左肩が少し開き気味にスイングするため、打球は右方向に飛んでいた。だからこそ、外を意識させた上での内角球が有効だと考えた。事実、この場面では相手は慌てたようにスイングして凡打した。

 失策が絡んで3回に先制点を許し、連続イニング無失点こそ23回2/3で途切れたが、7回を4安打に抑えて自責は0で防御率1・79。右腕の注目度は登板ごとに上がっており、ESPNは11日付で「ア・リーグの球宴メンバー予想」と題した記事を掲載。「今季の被出塁率(・223)は両リーグトップで、先発に戻った昨年7月から抜群の安定感」とし、岩隈の球宴出場に「当選」を打った。また大リーグの試合を中継するMLBネットワークも、球宴に向けた特集で岩隈のメンバー入りは確実と伝えた。

 抜群の安定感を誇る投球の秘密の一端には、この日のように鋭い観察眼がある。それは数字にも表れる。今季の被打率は対戦1巡目が・238、2巡目・168、3巡目は・155。対戦を重ねるごとに投手が不利になるのが一般的だが、岩隈の場合は逆で、「相手が分かってきたので、うまく攻めることができた」と話した。

 加えて投球の軸であるフォーシーム、ツーシーム、スプリットの3球種を効果的に使い分けている。全て球速は140キロ台中盤で異なる軌道を描くため、ア軍のペーニャは「打者の反応を見て上手に配球するから打ち崩すのは難しい」と脱帽。ドミンゲスも「スプリットがやっかいで意識させられるから、他の球への反応が遅れる」と舌を巻いた。

 「自信をもって投げられている」。今や岩隈の投球は芸術の域に達しようとしている。

 ▽オールスターに出場した日本人投手 95年の野茂英雄(ドジャース)が初めて。野茂はナ・リーグ選抜の先発を務め、2回を1安打無失点に抑えた。以降は01、02年に佐々木主浩(マリナーズ)、03年に長谷川滋利(マリナーズ)が出場。07年には斎藤隆(ドジャース)、岡島秀樹(レッドソックス)が選出され、初めて複数の日本人投手が同一年に参加した。昨季はダルビッシュ(レンジャーズ)が投手では5年ぶりに選ばれたが、登板機会はなかった。

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