大谷13K!18日二刀流先発デビューへ前進

[ 2013年6月12日 06:00 ]

<日・巨>3回2死一塁、大田(手前)を三振に斬る大谷

イースタン 日本ハム4―3巨人

(6月11日 鎌ヶ谷)
 日本ハム・大谷翔平投手(18)が11日、イースタン・リーグの巨人戦に先発。7回5安打2失点ながらプロ最長の7回、同最多の109球を投げ、毎回の13奪三振をマークした。チェンジアップを駆使する新たな配球を見せる一方で、6回以降はギアチェンジして最速154キロを計測。一時は登板予定が白紙に戻された18日広島戦で「5番・投手」の本格二刀流デビューへ大きく前進した。

 大谷の進化を象徴するフィニッシュだった。7回2死一塁。それまでの3打席で出塁を許していた脇谷への4球目に、この日最速タイの154キロを計測した。そして5球目。これまでは見せ球でしかなかったチェンジアップで空振り三振を奪った。

 「きょうはチェンジアップが良かった。変化球で(カウントが)取れると楽になる」

 今までのイメージを覆した。4回の横川に対しては、1、2球目をチェンジアップでカウントを稼ぎ、3球目も同じ球。フォークのようにストンと落ちて、空振り三振に斬った。13三振のうち3三振をチェンジアップで奪うなど、投球のバリエーションが広がった。

 この試合で許した5安打は全て直球だった。「直球を狙っているなと思ったので、捕手と話して変化球を多くした」。過去2度の1軍登板では、いずれも変化球の割合が20%台。チェンジアップはわずか9球しか投げていなかった。だが、この日は変化球を40%まで増やした。先発として長い回数を投げるための配球ともいえた。

 さらに制球力もアップした。「基本的にはストライク先行でいけたので自信になる」。1軍で50%台だったストライク率が今回は70%まで上がった。「思ったより球数を放っていなかったので、後半も楽に投げられた」。球数が80球を超えてからはギアチェンジ。5回まで制球を意識し140キロ台に抑えていた直球は、6回に151キロをマーク。7回には154キロを2度も計測した。

 クイックモーションはこれまでの1・4~1・5秒から1軍レベルの1・2秒に進歩。走者を背負ってからの投球でも成長を示した。18日の広島戦での「5番・投手」としての本格的な二刀流デビューは、12、13日の体の状態を見て最終的に決定する。登板することになれば、今度は打って投げて走る。「塁に出て息が上がってマウンドに行っても、間合いを長くしたり工夫していかないと」。大谷は早くも次回登板を見据えた。

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2013年6月12日のニュース