大谷 10の6 3度目5番全てマルチ!中田と連打で大勝

[ 2013年6月9日 06:00 ]

<ヤ・日>3回2死一、二塁、日本ハムの大谷(中央)と小谷野(左から2人目)は今浪の二塁打で生還しナインに迎えられる

交流戦 日本ハム8―4ヤクルト

(6月8日 神宮)
 中田の後ろ、そして5番としての責任感が日本ハム・大谷の才能を呼び覚ますのか。内角は巻き込んで右方向へ、外角は逆らわずに遊撃の頭の上を狙い打つ。二刀流ルーキーは、5番としては3試合連続マルチ安打をマークした。

 「基本的に中田さんが打ってくれますし、その後だから大事。流れを崩さないようにつなげたい気持ちでいます」

 その言葉を体現したのが、3回の第2打席だ。中田の中前2点適時打で3―2と逆転し、なお2死一塁。1ボールから小川が投じた外角直球は、大谷の得意のゾーンだったが、見逃した。中田が投球モーションを完全に盗んでスタートを切ったのが見えたからだ。

 「走るのが見えましたから(2球目を)無理に行かなくて良かった」。盗塁で2死二塁となり、続く3球目、137キロカットボールを腕を畳んで一、二塁間をゴロで破り、小谷野、今浪の連続適時打につなげた。

 5回は先頭で左中間二塁打し、三進後に大野の投前スクイズで激しいスライディングで本塁へ突っ込んだ。6番で先発した5、6日の巨人戦(東京ドーム)は計9打数1安打だったが、5番では通算10打数6安打。「チャンスで回って来ることが多いですし、しっかりやらないと。責任は重いなと感じています」と主軸の自覚をのぞかせた。

 それでも「不動の5番」をつかんだわけではない。6回はシュートを持ち球とする変則左腕・久古に対し、代打を送られた。「(打撃の)形が崩れるから」との栗山監督の配慮だったが、打者として学んでいくことはまだまだ多い。チームは借金9の最下位と低迷しているが「一つ一つ勝っていくことが大事」と大谷。日々の結果に一喜一憂することなく、18歳は前だけを見て突き進んでいく。

 ▼ヤクルト・小川(4回6失点で2敗目。大谷に1安打1三振)うまいですね。打たれたのはカットボール。懐が深くて腕が長い。甘いボールは逃さないですね。きょうはボールが真ん中に集まってしまった。クイックも課題。練習したい。

 ▼日本ハム・小谷野 中軸を打つのは大変なことだけど、しっかりやっている。アドバイスでもないけど、いろいろな形でサポートしてあげたい。

 ▼日本ハム・渡辺打撃コーチ 5番が板についてきた?まだ早いよ。中軸はホームランを打たないと。

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