星野監督 今季初勝利の菊池の頭を“ポン”「腹を据えじっと我慢」

[ 2013年6月3日 06:00 ]

<楽・中>今季初勝利の菊池を迎える楽天・星野監督

交流戦 楽天1-0中日

(6月2日 Kスタ宮城)
 自信を失っていた過去の自分にサヨナラだ。3回。2死から荒木に四球を与えたが、続く森野はど真ん中の直球で中飛。楽天・菊池は大きく胸を張って三塁ベンチへと戻った。

 「いつもコースを狙いすぎていたので、キャッチャーのミットではなく、その周りまで的を広げて腕を振ったら力が伝わりました」。好調時は直球の球速が140キロ台の後半を記録するが、森野に投じた直球は141キロ。それでも気持ちを込めて腕を振った分だけ打者を押し込み、フェンス手前で打球は失速した。

 今季5度目の先発で5回1/3を無失点。前回先発だった4月29日の西武戦(西武ドーム)では1死も取れず、0/3回を5失点で降板して中継ぎに配置転換された。中継ぎでも調子が上がらなかったが、先発ローテーションの谷間で汚名を返上。今季初勝利を挙げた。昨秋の倉敷キャンプでは自ら菊池にノックを打つなど、大きな期待を寄せる右腕の力投に星野監督も「腹を据え、じっと我慢して見ていた。キクが勝ち星を挙げたのが一番」と笑った。

 今季は9試合で0勝4敗、防御率9・00。いつ2軍に落ちてもおかしくない状況だったが、敗戦処理で1軍に残っていた。4月下旬の千葉遠征中には尊敬する田中から食事に誘われ、状態を心配する裏方スタッフからは事あるごとに声を掛けてもらった。「今まで悔しさよりも、こんな成績で1軍にいて2軍の選手に申し訳ないという気持ちが強かった。でも1軍にいる以上はしっかり投げないといけない」。感謝の思い、そして1軍投手の自覚も白球に込めた。

 前日に交流戦の首位から陥落したチームは、一夜にして首位に再浮上。だがそれ以上に23歳の若武者が自信を取り戻したことが、何よりの収穫だ。

 ▼楽天・佐藤投手コーチ(菊池について)四球を出さないようにと思って、ドキドキして見ていた。勝ちが付いてよかった。

 ◆菊池 保則(きくち・やすのり)1989年(平元)9月18日、茨城県生まれの23歳。常磐大高3年夏は茨城県大会準決勝で16奪三振の完封勝利も、決勝で常総学院に敗れる。07年高校生ドラフト4巡目で楽天入団。10年9月23日の西武戦(西武ドーム)でプロ初登板初勝利。1メートル80、80キロ。右投げ左打ち。

 ≪スミ1完封は3度目≫楽天の1―0完封は5月19日のヤクルト戦以来、今季2度目。通算では17度目になるが、この日のように初回の1点を守りきったスミ1完封は、06年9月22日の西武戦、11年7月13日のソフトバンク戦に次ぎ3度目だ。また、今季の2度はいずれも交流戦でマーク。交流戦で同一年に2度の1―0完封は、05年ヤクルト、11年日本ハム(4度)、11、12年ソフトバンクに次ぎ延べ5球団で、球団初となった。

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