西武HD後藤社長、球団離さん!サーベラスは否決権確保

[ 2013年6月2日 06:00 ]

<西・ヤ>試合後報道陣に対応する西武・後藤オーナー

 西武球団オーナーで、親会社西武ホールディングス(HD)の後藤高志社長(64)が1日、球団の継続保有の意思をあらためて示した。視察したヤクルト戦(西武ドーム)後に「3月28日に(渡辺)監督、コーチ全員を前に影響されず優勝目指して頑張ってもらいたいと伝えた。今も、その気持ちは全く変わっておりません」と語った。

 西武HDに株式公開買い付け(TOB)を実施していた筆頭株主の米投資会社サーベラスはこの日、議決権ベースの株式保有比率がTOB以前の32・44%から35・48%になったと発表。株主総会で重要議案を否決できる「3分の1超」は確保したが、取得上限とした44・67%を下回った。

 25日の株主総会では3月末の株式保有比率に応じて議決権が与えられるため拒否権は行使できないが、サーベラス側は推薦する8人を取締役に選ぶよう提案する。選任を実現させるため、他の株主の委任状争奪戦に発展する可能性もある。ただ、取得上限を大きく下回ったことでサーベラスの戦略に影響も出そうだ。球団の売却や鉄道の不採算路線の廃止が取りざたされ、不調に終わったとの見方もある。後藤社長は「主張を株主に説明し、ご理解いただいたということ」と述べ「(球団売却などを)サーベラスの最高責任者が書面で言ってきた重みはある。撤回なら書面で伝えていただきたい」と訴えた。

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2013年6月2日のニュース