阪神 ボイヤー 1日2軍戦初登板へ 内容次第で即1軍合流も

[ 2013年5月30日 06:00 ]

阪神・ボイヤーは中西コーチの前でキャッチボール

 阪神の新外国人、ブレイン・ボイヤー投手(31=ロイヤルズ傘下3Aオマハ)が6月1日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(淡路)で移籍後初登板する可能性が高くなった。調整マウンドを踏み、早ければ6月2日からのソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で1軍に合流する。29日は来日初のブルペン入り。快速球に加え、ブレーキの利いたカーブが首脳陣の評価を集めた。久保康友投手(32)が不振で2軍落ち。助っ人が苦しいリリーフ陣の救世主になる。

 ボイヤーが1軍への出撃態勢を整えつつある。日本での公式戦出場に必要な就労ビザの取得が31日にも完了することが29日、明らかになった。球団関係者の1人は「ビザを順調に取れれば(2軍の)淡路遠征には行くだろう」と明かした。

 来日当初は2軍で数試合の調整登板を踏む計画だったが、守護神の久保が2軍落ち。球団がリリーフ強化を狙って獲得した助っ人は1日の登板内容次第では、翌2日からのソフトバンク戦(ヤフオクドーム)から1軍に合流する可能性が出てきた。

 “待望論”が高まるだけのパフォーマンスも見せた。29日は甲子園で1軍の楽天戦前の練習に参加し、来日初のブルペン入り。変化球を交えて21球を投じた。見守った和田監督は「真っすぐ以外にも“おっ”という球はあった」と最速159キロの直球に加えて新たな“武器”の存在を口に。そして、中西投手コーチはさらに具体的に「良い球を投げていた。(戦力として)いけるというのを見せてもらった。思ったより手元で伸びて来る。カーブも良い。ブレーキが利いている」と投球内容を絶賛した。

 注目すべきは縦に鋭く曲がると言われるカーブだ。今季、マイナーでは15イニングで18個の三振を奪っている。27日の入団会見では「自分の長所は真っすぐだと思うし、三振を取れるカーブも自分の武器だと思っている」と、カーブもウイニングショットとして投じていることを明かしていた。

 ボイヤーは「カーブも真っすぐも良かった。(力の入れ具合は)80~85%ぐらい」とブルペン調整を振り返り、「抑えの仕事をしてくれと言われればするし、違うところをしてくれと言われればやる。自分のできることを全力でやるだけだ」と言葉に力を込めた。自信を見せていたクイックモーションについても、中西コーチは「細かいところも速い。問題ない」と太鼓判を押した。

 初めて足を踏み入れた甲子園について「歴史のある良い球場。フェンウェイ・パーク(レッドソックス本拠地。現存する大リーグ最古の球場)にも負けず劣らず気持ち良かった」と笑顔がはじけた。その聖地にリリーフ陣の救世主として、背番号44が間もなく降臨する。

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2013年5月30日のニュース