阪神 福留 手術していた 左膝内側半月板、今季絶望も

[ 2013年5月29日 06:00 ]

左膝を手術していた阪神・福留

 阪神・福留孝介外野手(36)が28日、大阪府内の病院で左膝内側半月板のクリーニング術を受けた。ペナントレース終盤の試合出場をめざすための決断だが、完治までには最低でも3カ月を要する見込み。最悪の場合は、今季中の復帰も難しい状況になった。

 仲間たちがV奪回を目指して戦っている。それでも苦渋の決断を下さざるをえなかった。それは一日でも早く、本来の「福留孝介」のプレーを取り戻すためだ。この日、大阪府内の病院で「左膝内側半月板のクリーニング術」を受け、球団広報を通じてその決意をにじませた。

 「チームが必死に戦っている最中にもかかわらず、自分のことでチームに迷惑をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。一日でも早くファンの皆さんに元気な姿をお見せできるようにリハビリに取り組んでいきたいと思います」

 ナイターでの楽天戦中に衝撃が走った。阪神球団が福留手術の一報を広報発表。この日は鳴尾浜にも甲子園にもその姿を見せず、普段は丁寧に取材応対する担当の権田トレーナーも「きょうは何もありません」と話したが、その慌てぶりが一大事を物語っていた。

 大きな戦力ダウンを余儀なくされた和田監督だが、今季を棒に振っての手術ではなく、おそらくV争いを繰り広げているであろうシーズン終盤での復帰に向けての選択であることを強調した。

 「術後の様子を見てからになるけど最低3カ月はかかる。シーズン終盤の大事なところで帰ってこれる可能性があるので、なるべく早い方がいいということで踏み切ったということ」

 中村GMも続けた。そして戦列に戻ってくることを期待する。

 「本人とも何度か話し合いました。福留選手、フロント、現場が一番ベストな選択をとった。終盤に戻ってこられるように」

 3日のヤクルト戦(甲子園)で負傷してから懸命なリハビリを続けてきた。水中歩行から始まり、ウオーキング、キャッチボール、打撃投手も務めた。しかし、左膝の痛みは完全に引かなかった。完全復活へのポイントである「走る動作」はできず、左膝半月板のクリーニング術に至った。

 3カ月という数字だけ当てはめれば8月末の合流となるが、一番都合が悪いのは無理をして、リハビリを急いでの状態悪化。決して若くはない36歳のシーズンだが、それでも福留には来年も、その翌年も戦う舞台はある。完治させることが、まずは最優先。福留を知る誰もが、それをもっとも望んでいる。

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2013年5月29日のニュース