明大 逆転V!9連勝法大を“うっちゃり”、完全勝ち点5

[ 2013年5月29日 06:00 ]

<明大・法大>逆転優勝し、歓喜を爆発させる明大ナイン

東京六大学野球第7週最終日 明大3―2法大

(5月28日 神宮)
 法大―明大4回戦が行われ、明大が3―2で競り勝って2勝1敗1分けとし、11年秋以来3季ぶり35度目のリーグ制覇を5大学全てから勝ち点を挙げる完全優勝で飾った。16試合を要しての優勝は1963年春の慶応以来リーグ史上2度目。8回から登板した山崎福也(さちや)投手(3年)は、3連投でリーグトップの6勝目をマークした。明大は6月11日に開幕する全日本大学野球選手権(神宮など)に5年ぶりに出場する。

 16戦目で手にした栄冠。一塁ベンチ前に出来上がった輪に、善波達也監督が歩み寄る。ナインの手で3度、宙を舞った。

 「信じられない気持ち。みんなが最後まで粘って粘った結果。選手が成長した16試合だった」

 勝ったチームの優勝が決まる一戦で、今季のチームスローガン「攻」の姿勢を貫いた。同点の8回にマウンドに上がった山崎は26日から3連投だった。8回2死三塁で4番・西浦直の場面。善波監督に「打たせないから勝負」と訴え、全て直球の3球勝負で右飛に仕留めた。「負ける気がしなかった。苦労したけど、全員で粘っていけた。凄い達成感がある」。今春からチームのエースナンバー「11」を背負い、16試合中11試合、934球を投げ抜いた。

 最後の法大戦を含め3カードで1回戦を落とした。1敗もできない状況に何度も追い込まれながら、明大の黄金時代を築いた故島岡吉郎氏の「最後まで諦めない」「1球を大事にする」という粘りに粘る人間力野球をナインは実践した。4月27日の早大戦に1―10で大敗すると、4番の岡大以外は、バットを短く持つことを徹底した。この日も2度リードされながら追いつき、失策で勝ち越した。指揮官は「島岡御大も、どこかで喜んでくれていると思う」と恩師に感謝した。

 昨年は優勝候補に挙げられながら春秋ともに4位に終わった。今春開幕前には、約3週間にわたり米国キャンプを実施。ドジャースのマイナーとのオープン戦や長時間のバス移動も体験した。投手陣は1週間で1400球以上を投げ込み、野手陣は帰国後も早朝5時20分から打ち込みを続けた。「苦しい試合ばかり。勝ててうれしい」と、中嶋主将は泣いた。心身ともにタフさを増した明大ナインが勝負強さも身につけて頂点に立った。

 ▼明大・関谷(8試合で3勝1敗)山崎と2人で10勝するつもりで投げていた。周りの方々に支えられたので感謝したい。

 ▼明大・岡大(今季最終戦で2安打2四球)打てない時も使ってもらった監督に感謝したい。

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