大谷 藤浪の直球打つ!栗山監督「本能を呼び起こされる気が」

[ 2013年5月25日 06:00 ]

搭乗を待つ日本ハム・大谷(左)に興奮する修学旅行生

 日本ハムの大谷翔平投手(18)が、阪神の藤浪晋太郎投手(19)と26日、ついにプロの舞台で初めての直接対決を迎える。昨年のセンバツ1回戦で対戦した際は、大谷が藤浪の変化球を本塁打したが、今回は直球狙いを明言。栗山英樹監督(52)も、聖地・甲子園でのスーパールーキー同士の対戦で、大谷の「本能」が呼び起こされることを願った。

 いよいよ再び相まみえるときが来た。新千歳空港から空路神戸入りした大谷は、藤浪との再戦に向け、具体的な対策を口にした。

 「甲子園のときはスライダーでしたけど、基本的には直球に合わせていきたい。身長が高いし直球が速い。早めにタイミングを取っていかないといけないと思う」

 花巻東3年のセンバツでは、初日にいきなり藤浪を擁する大阪桐蔭と対戦。打者としては藤浪から右翼席に特大の先制ソロを放ったが、投手としては大阪桐蔭打線に9失点し、甲子園を去った。夏の甲子園には出られず、一方の藤浪は春夏連覇を達成。両者の明暗は分かれたが、その後ともにドラフト1位でプロ入り。再戦のときを迎えた。大谷は投手として23日にプロ初登板を果たし、5回86球を投げたばかりだが、栗山監督は「ファンの皆さんが待っていることは承知しています」と、野手として先発起用し2人の対決を実現させることを示唆した。

 打者としての大谷は打率こそ・308をマークしているが、指揮官は「何も考えないで思い切って振る。それが本当の姿。今はまだ本当の打撃ではない」と話す。1軍の変化球に合わせようとして、本来の長打力が影をひそめているというのだ。だから藤浪との対決には指揮官も期待を寄せる。「藤浪に本能を呼び起こされる気がする」。ライバルとの対決が、高校時代の豪快な打撃を取り戻すキッカケとなることを願っている。

 前夜は藤浪から「初登板おめでとう」という祝福メールが届いたという。「また甲子園に行くからそのときに」と返信した大谷は「前より良くなっているし、成長していると思う。どうなるか分からないけど、やれることをやって臨みたい」。18歳が静かに、そのときを待ちわびている。

 ◇12年センバツ1回戦 (3月21日 甲子園)

大阪桐蔭

 000 003 204―9

 010 100 000―2

花巻東

 (大)藤浪―森

 (花)大谷、佐々木毅―佐々木隆

 [本]田端(大)、大谷(花)

 ◇12年センバツの大谷VS藤浪 3月21日、開幕日の第3試合で激突。藤浪が8安打2失点、12奪三振で完投して甲子園初勝利を挙げた。花巻東・大谷は5回まで2安打無失点も、6回以降に崩れて8回2/3を7安打9失点。11三振を奪いながら11四死球の制球難で逆転を許した。最速はともに150キロを計測。また、大谷は2回の打席で右翼席へ特大の先制ソロ。投球は完敗も、打撃では意地を見せた。

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2013年5月25日のニュース