松田の満塁弾でソフト5割復帰!「食らいついた結果」復活の兆し

[ 2013年5月23日 06:00 ]

<ソ・横>お立ち台でももいろクローバーZの振り付けポーズを取り笑顔を見せる寺原(左)と松田

交流戦 ソフトバンク7―1DeNA

(5月22日 ヤフオクD)
 ソフトバンクの松田宣浩内野手(30)が22日のDeNA戦の初回、自身3本目となる満塁本塁打を放った。マッチのグランドスラムに勇気づけられた寺原隼人投手(29)も7回1失点で今季2勝目をマーク。投打ががっちりかみ合ったチームは3連勝を飾り、5月5日以来の5割復帰となった。

 ホームランの威力をまざまざとみせつけた。初回2死。3四球からいただいた最高のお膳立てに、悩める6番・松田が左翼席へライナーで叩き込んだ。これ以上ない先制パンチ。2ストライクと追い込まれながら3球連続のスライダーが甘く入ったところをピンポイントでつかまえ、同学年の寺原に4点をプレゼントした。

 「手応えはあった。食らいついた結果です。ただ、もう1個分外なら空振りやったと思う」

 昨年4月21日の楽天戦(鹿児島・鴨池)以来、自身3本目の満塁弾。総出で出迎えるナインに人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のココ☆ナツでの振り付けをまねし、ムードを盛り上げた。ただDeNA鄭凱文と初対戦と言うこともあり、打席内では気が気ではなかったという。

 「調子が悪いと打席に入るときに緊張する。スライダーの軌道を2球見られたのが大きかったですね。3球目が内の真っすぐなら詰まっていたかも…。まだ絶好調ではないですね」

 5月に入って打率はじわじわと下降。「結果が出なくてもいいスイングなのがいいのか、悪いスイングでも結果が出る方がいいのか」。30歳となる17日の誕生日を前に真剣に悩んだ。光を見つけるため、早出で高速マシン打撃を試み、試合前の打撃練習では徹底して右中間方向へ打ち続けた。「強い球を打つのではなく、より外野フライを打つ感じ」と突っ込み気味の癖を直すため、藤本打撃コーチからアドバイスを受けた。一発の裏には昨年までチームメートだった多村のひと言も大きかった。「おまえは気持ちひとつ。行け行けでいいんだ」。まさに恩返し。打球は多村の頭上を越えていった。

 今季最多の12点を取った19日の中日戦ではカヤの外だったことで吹っ切れた。「次の日から変えないつもりだったフォームを変えた。自分の考えで重心を低くしました」。試行錯誤の末、復活の兆しが見えてきた松田に、秋山監督も「マッチの一発が大きかった」と笑顔がこぼれた。

 これで借金完済。あとは貯金をためるだけだ。

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2013年5月23日のニュース