パドレス 西武・牧田視察へ フリスビー投法に熱視線

[ 2013年5月22日 06:00 ]

キャッチボールを行う西武・牧田

 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で輝いた日本のサブマリンに、メジャーが熱視線だ。22日の広島戦(西武ドーム)に先発する西武・牧田和久投手(28)を、パドレスのスカウトが複数態勢で視察することが21日、分かった。

 WBCで侍ジャパン入りした牧田は、ボールが浮き上がる特殊な軌道と、独特のフォームで米国でも「フリスビー投法」として話題になった。パ軍関係者は、「今回のWBCで牧田の投球は非常に目を引くものがあった。クレバーな投手だし、とても興味深い。メジャーに通用するかどうかを見極めていく中でぜひチェックしてみたい」と話した。

 牧田自身はまだ入団3年目の28歳。西武球団への貢献度を考えると、近々のメジャー移籍が実現する可能性は低いが、「(メジャー挑戦は)いつか機会があれば…」と口にしたこともある。そんな中で、世界的にも希有(けう)なサブマリンの評価は海を越えている。WBCで守護神として3試合に登板し、3回無失点で防御率0・00。帰国後は先発調整できなかったにもかかわらず、ローテーションの柱として4勝2敗、防御率1・95をマークしている。

 4月23日のロッテ戦(西武ドーム)ではチーム35年ぶりとなる無三振で完封勝利を果たすなど、巧みな投球術もある。ダルビッシュ、岩隈、黒田と米国では日本人投手の評価が高い。今後は異色右腕の動向にも注目だ。

 ▽メジャーのアンダースロー事情 現役では、アスレチックスのニシェック、ダイヤモンドバックスのジーグラーらごくわずかしかいない。メジャーでは「肘や腰に負担がかかる」というのが主な理由で昔から敬遠されてきた。アンダースローのほとんどが救援投手で、「先発はできない」という考え方も定着している。最も有名なのは、80年代のロイヤルズで活躍した通算244セーブのクイゼンベリー。このほかアスレチックスなどで通算561試合に登板し、09年に引退したブラッドフォードや、通算86セーブを挙げた韓国出身の金炳賢(キム・ビョンヒョン)(現韓国・ネクセン)らがいる。

続きを表示

2013年5月22日のニュース