藤浪 “野手”大谷と26日甲子園激突決定 昨春センバツ以来

[ 2013年5月22日 06:00 ]

<育成試合 阪神・四国IL選抜>2軍選手に義務付けられているクラシックスタイルの着こなしで力投する阪神・藤浪

ファーム育成試合 阪神10―四国IL選抜

(5月21日 鳴尾浜)
 背中から腰にかけての張りで2軍調整中の阪神・藤浪晋太郎投手(19)が21日、鳴尾浜で行われたファーム育成試合・四国アイランドリーグPlus選抜戦に先発。故障後、初実戦で3回5安打3失点も最速151キロをマークし26日の日本ハム戦(甲子園)で1軍復帰することが決定した。同戦は二刀流の日本ハム・大谷翔平投手(18)も野手としてスタメン出場が決定的で、昨春甲子園以来となる聖地での黄金対決がついに再現する。

 藤浪には負けられない戦いが待っている。11日に出場選手登録を抹消された右腕が、10日ぶりのマウンドに上がった。

 「感覚はつかめた。結果は気にしていません。実戦的な配球とは違う。フォームがまだベストではない。しっかり次の登板に向けて、ブルペンで調整していきたい」

 格下ともいえる相手に対し3回2死から2連打と死球で満塁のピンチを招き、走者一掃の三塁打を浴びた。それでも初回は2連続三振で立ち上がり、最速151キロをマーク。59球で5奪三振、球の威力は十分だった。これには視察に訪れた中西投手コーチも「試合の中で使っていきながら、つくっていくタイプだから」と26日の1軍復帰にGOサイン。中4日の登板で昨年春夏甲子園を制した怪物・藤浪と二刀流・大谷の対決が正式決定となった。

 大谷は23日のヤクルト戦(札幌ドーム)で投手として先発デビューを果たすが、コンディションに問題がなければ野手としてスタメン出場することは既定路線となっている。藤浪にとって、昨春甲子園で右越え本塁打を食らった借りを返すのに、これ以上ない舞台。プロ入り後もメールで近況を報告し合うなど「お互いに刺激して成長していければ…」という仲だが、2度も打たせるわけにいかない。

 1軍で3勝を挙げてい る自負心もある。「体の開きが早くなって、少し腕が下がりすぎていた」。残りの時間は少ないが、その中で課題に取り組む。この日のうちに千葉へ移動した藤浪は、22日の練習か ら1軍に再合流。和田監督も「ファンの皆さんも期待して いるだろう」と言った注目の再戦は、いよいよカウントダウンに入った。

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2013年5月22日のニュース