鳥谷 打点挙げれば今季9戦全勝!“苦手”涌井を攻略

[ 2013年5月20日 06:00 ]

<西・神>西武に大勝しハイタッチを交わす阪神・鳥谷(右から2人目)らナイン

交流戦 阪神10―5西武

(5月19日 西武D)
 阪神・鳥谷は狙っていた。2者連続の押し出し四球で1点差に迫った4回無死満塁。マウンドの坂元は制球に苦しんでいる。ストライクを取りにきた、初球の甘い直球を逃さなかった。フルスイングではじき返した打球は右翼線へ。2者を迎え入れる二塁打で逆転した。

 「四球でつないでくれたチャンス。タイミングが合ったらいこうと思っていた。ストライクを取るのに苦しんでいたので、いい結果につながって良かった」

 先発のエース能見が3回までに5失点。思わぬ劣勢を強いられたが、主将の一振りで初めて主導権を握った。打線を一気に勢いづかせ、6回には新井が通算1000打点にあと2と迫る7号2ラン。ここまで5戦5敗と天敵だった涌井を早々にKOし、終わってみれば12球団最多となる今季5度目の2桁得点だ。

 鳥谷が打点を挙げれば負けない。今季9戦全勝と不敗神話を継続させ、3連敗でスタートした交流戦も2連勝と巻き返してきた。「誰でも打点を挙げれば勝つ確率は上がるでしょう」と自身の記録には素っ気ないものの「とにかく勝つことが大事」とチームの勝利に貢献して充実感がにじむ。

 首位・巨人と2・5ゲーム差とした和田監督は「点を取られた後に、すぐに反撃に出られたのが良かった」と主将を中心に一丸となった攻撃陣を称えた。埼玉・聖望学園出身の鳥谷にとって「地元」でのヒーローインタビューで「(交流戦の)借金が、まだ一つあるので勝ちたい」と言った。まだまだ神話を終わらせるつもりはない。

 ▼阪神・能見(5回9安打5失点も4勝目)初回から失点を重ねてしまい、申し訳なかったです。逆転してくれた野手の皆さんに感謝です。

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