大谷 場外2発被弾も1軍先発決定のワケは…真剣勝負で変わる

[ 2013年5月17日 06:00 ]

イースタン西武戦の初回無死、木村に場外ソロ本塁打を浴びた日本ハム・大谷

イースタン・リーグ 日本ハム4―8西武

(5月16日 鎌ケ谷)
 日本ハムの大谷翔平投手(18)が23日のヤクルト戦(札幌ドーム)で投手として1軍デビューすることが16日、決まった。同日のイースタン・リーグの西武戦を視察した栗山英樹監督(52)が登板後に明言した。二刀流ルーキーは人生初の場外弾2発を浴びるなど5回を7安打5失点で負け投手となったが104球を投げて、1軍昇格のノルマをクリア。今後は1軍打者との真剣勝負で最速160キロの剛球を磨いていく。

 運命の日が決まった。「投手・大谷」の1軍先発デビュー。降板後に栗山監督からその日を告げられた大谷は、少し驚いた表情を浮かべた。

 「監督から(23日に)行こうかと言われました。うれしかったですし、そこを目指してみんなやってる。ただ、きょうの投球ではダメ。反省して次につなげたい」

 5回7安打5失点。結果だけを見たら不安が残る。初回、先頭の木村に直球を中越え、5回はスライダーを木村に左越えに運ばれた。生涯初めて場外弾2発を食らって「要所で抜けたり甘く入った。セット(ポジション)で体が開いたり、腕が遅れてしまった」。ライバル・藤浪(阪神)には「恥ずかしくて報告できない」と悔しがった。だが、栗山監督が以前から大谷の1軍先発時期について「準備ができたら」と話していたが、それが整ったことで23日に予定していた2軍戦登板を、1軍戦に変更した。

 まず、1軍で投げるベースとして掲げた「100球」をクリア。プロ入り後、最多となる104球を投げた大谷は「あまり疲れたとは感じなかった」と余裕を見せた。さらに球数を投げたとき、投球フォームのバランスがどれくらい崩れるか、カウント球の精度がどれだけ乱れるかなど、技術的ポイントをチェック。ネット裏で見守った栗山監督からGOサインが出た。投球の結果ではないのだ。

 指揮官が2軍戦登板の結果を重視しないのには理由がある。「打者と勝負した結果ではない」からだ。これまで大谷は投手の調整を最優先し、与えられた課題をクリアすることに専念。打者をねじ伏せる投球をしていなかった。唯一、打者と勝負したのが3月21日の楽天とのオープン戦(東京ドーム)。1軍打者を157キロで1回2奪三振で無失点に抑えた。その投球こそが本来の姿。打者と勝負しなければならない舞台なら、大谷のポテンシャルが最大限に引き出されると判断した。

 今後の対戦投手は左腕が続く。3月29日の開幕戦に先発出場を果たし、打率・308をマークしているが左打ちの大谷の出場機会は減る。野手として負担が少なくなる分、投手の調整に余裕も生まれる。加えて23日はローテーションの谷間。栗山監督は「タイミング的にもいい。ただ(打者としても)使うつもり」と説明。現在9連敗中のチームの起爆剤になってほしいとの期待も大きい。

 17日のDeNA戦(横浜)も1軍合流せず鎌ケ谷で練習する予定。「中途半端にマウンドには立てない。しっかりした気持ちを持ってマウンドに立ちたい」。5月23日。本当の二刀流挑戦へ、大谷の表情も引き締まった。

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