榎田 悪夢の3被弾…今季被本塁打0一転「どんどん行きすぎた」

[ 2013年5月16日 06:00 ]

<神・オ>3回1死二塁、李大浩に中越え2ランを打たれた阪神・榎田(手前)

交流戦 阪神2-9オリックス

(5月15日 甲子園)
 “ミスターゼロ”が聖地で陥落した。交流戦初先発の榎田が序盤からオリックス打線にまさかの一発攻勢を食らった。

 「調子が良い分、どんどん行きすぎました」

 初回、先頭の坂口を直球で見逃し三振に取るなど簡単に2死を奪ったが、思わぬ落とし穴が待っていた。バルディリスにカウントを取りにいった134キロ直球を完ぺきにとらえられ、左翼席最前列へソロを被弾。手痛い先制点を献上すると、さらに李大浩(イ・デホ)の右前打を挟み、ロッティーノには126キロのスライダーを左翼席へ運ばれた。

 「前の(李の)ヒットも良い当たりじゃなかった。その次も悪いコースじゃなかった」。瞬く間の2被弾で、いきなりの3失点は攻撃陣に重くのしかかった。

 一度狂った歯車は簡単に元に戻らなかった。2点差の3回は1死二塁から李大浩に131キロシュートを振り抜かれ、バックスリーンへ飛び込む2ランを被弾。背番号13はぼう然とマウンドに立ち尽くすしかなかった。

 試合前までセ・リーグの規定投球回数に到達している投手では唯一の「被本塁打0」を誇っていた。そんな左腕が3回までに3本の本塁打を浴びたのは悪夢と言いたいが、中西1軍投手コーチは「(ボールを)揃えすぎ。緩急が全く使えていない」と手厳しかった。

 前回8日の巨人戦(東京ドーム)で8四死球を与えた反省を生かし、この日は無四球と制球は安定した。一方で、持ち味でもある荒れ球が影を潜めたことでことごとく芯でとらえられた。

 今季最短となる4回7安打5失点で降板。今季4敗目で黒星も2つ先行した。トンネルを抜け出すためにも、きっかけの1勝が欲しい。

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2013年5月16日のニュース