“虎党”渡辺謙、肌で感じた例年とは違う強さ「いけそうな感じが…」

[ 2013年5月15日 11:00 ]

<神・オ>甲子園球場を訪れた渡辺謙

交流戦 阪神0-1オリックス

(5月14日 甲子園)
 阪神は14日、オリックスの前に今季6度目の零敗を喫し、交流戦初戦を落とした。先発・スタンリッジが7回1失点の好投を見せるも、好調打線がまさかの沈黙。連勝は6でストップしたが、バックネット裏で今季初観戦した大の虎党である俳優の渡辺謙(53)は、チームに例年とは違う強さを肌で感じていた。

 最終回は身を乗り出しながら勝利を念じていた。9回、新井の右前打で2死一塁。打席には藤井彰に代わって桧山が入った。その初球、力ない打球が左翼手・坂口のグラブに収まると、バックネット裏中段で観戦していた渡辺は苦虫をかみつぶしたような顔をしてうなだれた。

 「6つも続けて勝っていたんだし、こういうこともあるでしょう。(先発ディクソンとは)初顔合わせだったしね。1、2回で崩しておかないといけなかったね」

 その言葉通りだった。初回、先頭の西岡が遊撃内野安打で出塁。その後、鳥谷の四球などで1死一、二塁の好機を作ったが、マートンは空振り三振、新井良は遊ゴロに倒れた。2回にも、2死から伊藤隼の中越え二塁打とスタンリッジの四球で得点圏に走者を置いたが西岡のバットが空を切った。

 尻上がりに調子を上げてきたディクソンに4回以降は無安打。その後も中継ぎの佐藤達、平野佳の前に得点できず好調を維持していた打線は今季6度目の零封を喫した。

 先発・スタンリッジの好投むなしくチームの連勝は6でストップ。首位・巨人はロッテに逆転負け。ゲーム差を縮めるチャンスだっただけに大いに悔やまれる交流戦初戦だった。

 「5月に休みをいただいたので(海外から)帰国して、満を持して来たのですが…。ダメでしたね」

 現在、ハリウッドで再リメークされる映画「GODZILLA」(ギャレス・エドワーズ監督、来年公開)の撮影中。多忙な合間を縫って甲子園に駆けつけた。完全なプライベートでの今季初観戦も、勝利の瞬間を見届けることができなかった。それでも、例年とは違う強さを肌で感じ、期待で胸を膨らませていた。

 「9回の最後までいけそうな感じがした。チームのムードがいいんだと思う。スタンリッジも(坂口に浴びた本塁打)あの1本だけですし、負けた気がしない」 

 そして、大の阪神ファンだからこそ、愛溢れるゲキも忘れなかった。

 「こういう試合を拾っていかないと(ペナントレースが)再開した時に、よし行くぞ!という感じにならない」

 次回の観戦予定は撮影が終了する7月。その時までに首位を奪い、“世界のワタナベ”を猛虎が出迎える。

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