計180球投げさせた!ロッテ 巨人相手でも逆転できるワケ

[ 2013年5月15日 06:00 ]

<巨・ロ>8回1死二、三塁、勝ち越しの中前適時打を放ちガッツポーズするロッテ・根元

交流戦 ロッテ5-3巨人

(5月14日 東京D)
 交流戦も逆転のロッテだ。9年目を迎えたプロ野球のセ・パ交流戦が14日に開幕し、セ、パの首位同士による対戦はロッテが巨人に5―3で逆転勝ちした。3点の先行を許したが、6回に2点を返すと、8回に清田育宏外野手(27)、根元俊一内野手(29)の連続適時打で逆転。今季の逆転勝ちは早くも両リーグ最多の14度目となり、巨人との「首位対決」に先勝した。

 くらいついて、つないで、ボールを見極めて。小さな力が東京ドームで大きな勝ちを呼んだ。しかも、また逆転だ。充血した目を細めながら、伊東監督は言った。

 「今シーズンはこういう形で勝ちを拾ってきている。巨人戦で注目も高かった試合で、リーグ戦と同じ形で勝てたということは、チーム力がついてきている」

 指揮官の執念の采配が1点を追う8回に実る。代打・伊志嶺の左前打から1死二塁。ここで、再び代打の細谷が四球でつなぎ、途中出場の清田が右翼線二塁打して同点。そして、二、三塁から1番・根元が左腕・山口のシュートを中前へしぶとく運び2点を勝ち越した。根元は「1球の勝負になると思っていた。甘い球なら球種に関係なく振ろうと思った」と振り返った。

 5回を終わって0―3の劣勢。だが、誰も諦めていなかった。6回、巨人の守備のミスで1点を返し、なお2死満塁。根元がフルカウントから4球ファウルで粘った末、10球目に押し出し四球を選んだ。伊東監督も「これでいけると思った」と話す。9回で計180球を巨人投手陣に投げさせた。チーム全員の力だった。

 主将の岡田は「どんな大差でも、個々が次につなげよう、翌日につなげようと考えて一球を追う。だから実際に接戦になっても自信を持って野球ができる」と明かした。

 これでビジターは8連勝。昨年は敵地で23勝40敗9分けの勝率・365だったが、オレンジ色に染まった東京ドームでも、戦いは揺らがなかった。伊東監督は「いつも本当にしんどいね」と苦笑いで胸の内を隠すが、1球の積み重ねは相手にボディーブローのように効いて、終盤の得点につながる。23勝中14勝が逆転。全得点中6~8回の3イニングで全体の43%を占める。今季の犠打は45回中43回の成功率・956を誇るなど、細かい野球も接戦の強さを物語る。

 指揮官は言う。「派手さはいらない。理想は投手力で逃げ切る野球」とチームの方向性は明確だ。今季のチームスローガンは家族と一緒に考えて決めたという「翔破(しょうは)」。この言葉には長い距離を飛びきるという意味がある。昨季は7月30日まで首位に立ちながらシーズン終盤で失速した。「今年は頂点、終点まで頑張ろうという思いでね」と伊東監督。最後に根元は言った。「監督が来てくれて野球観が変わった。もっと強くなれる」。交流戦開幕戦で、地味でありながらパ・リーグ首位の強さをみせた。

続きを表示

「第91回(2019年)選抜高等学校野球大会」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2013年5月15日のニュース