原巨人 キヨシにお返し!逆転逆転「非常に苦しいゲーム」

[ 2013年5月12日 06:00 ]

<D・巨>DeNAに逆転勝利し、タッチを交わす巨人ナイン

セ・リーグ 巨人5-4DeNA

(5月11日 H新潟)
 巨人が11日、二転三転した シーソーゲームを制した。0―2の6回にホセ・ロペス内野手(29)の左越え10号3ランで逆転。3―4とされた直後の7回には、失策と長野久義外野手(28)の適時打で2点を奪い、再逆転した。大逆転負けした前日の屈辱を晴らす逆転劇で、連敗を4で止めた。先発の菅野智之投手(23)は6回11安打4失点と苦しんだが、打線の援護に恵まれリーグトップタイの5勝目を挙げた。

 雨脚が強くなった新潟の夜空の下で、原監督がにこやかに手を振った。恒例となったDeNAとのシーソーゲーム。2度、試合をひっくり返しての勝利で前夜の屈辱の留飲を下げた。

 「非常に苦しいゲームでした。よくひっくり返したと思います。打線がしぶとくね」

 殊勲打は待ち望んでいた男のバットから飛び出した。1点を追う7回。無死二塁から脇谷、藤村と代打攻勢をかけ相手のミスに乗じて同点。さらに1死二塁から、長野がしぶとく左前に運び勝ち越した。「みんながつないでくれたのでいい仕事ができてよかった。この成績でゲームに出ているのは申し訳ない気持ちがある」。打率はまだ・230。これまで何度もグラウンドでアドバイスを送ってきた原監督は「久しぶりに殊勲打という形でね。少し今年は考え過ぎているように見える。本来の自分の才能、実力、力というものを信じてどんどんバットを振ってほしい」と復調のきっかけとなることを望んだ。

 前夜は3本塁打などで10点を奪い、一時は7点差をつけながら逆転サヨナラ負け。18安打されての敗戦に「それで勝つというのは至難の業」と険しい表情を浮かべた。この日もDeNA打線に11安打を許したが、2点を追う6回にロペスの左越え10号3ランで逆転。さらに7回に長野の勝ち越し打で再逆転など、自軍は8安打で5点と効率のいい攻撃を見せた。

 02、09年と過去2度、日本一に導いたが日本一の連覇はまだない。「前回、前々回は(他球団と)横一線からのスタートという基本線だった。これはダメだ。変えようと。連覇を意識して」と考え方を変えて臨んだ今季。開幕直前の3月25日に開催されたファンミーティングでは、セ・リーグの5球団の監督から巨人包囲網が提唱された。その中心人物がDeNA中畑監督だった。「受けて立ちます」。やられたらやり返す。粘り強いDeNAには1試合平均5・6失点となったが、勝敗はこれで6勝1敗と、数字で「受けて立つ」姿勢を示した。

 通算7勝1敗1分けと相性のいいハードオフ新潟で、連敗を4でストップした。「球場のファンの方々がいい形でゲームを見てくださる。あしたもいい試合を見せたいと思います」。関越トンネルとともに、長い連敗のトンネルも抜けた原監督は、新潟での連勝を誓った。

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