メッセで1・5差!背筋伸ばすことで初マウンド克服

[ 2013年5月11日 06:00 ]

<ヤ・神>メッセの日やで~!6回2死二塁、畠山を右飛に打ち取りガッツポーズの阪神・メッセンジャー

セ・リーグ 阪神5-0ヤクルト

(5月10日 松山)
 121キロの巨漢は、繊細だった。初回1死一塁からミレッジにストレートの四球を許した阪神・メッセンジャーは、前かがみのセットポジションから背筋を伸ばす構えに変えた。

 「うまく修正できてよかった。(左足を)踏み出すところに大きな穴があった」。メジャー通算173試合に登板経験のある31歳は、自身初となる坊っちゃんスタジアムのマウンドに苦しんだが、背筋を伸ばすことで踏み出す左足の位置を変えて対応した。序盤は球が高めに浮き、4回までに83球を要したが、カーブを効果的に使い粘った。

 豪快に均衡を破った。5回1死満塁。石川が投じた高めの134キロ直球を強振し、中越えに走者一掃の先制二塁打。「ゾーンの浮いたところにきたので、フルスイングした」。阪神投手の3打点は、10年3月31日広島戦(マツダ)の久保以来、3年ぶりだった。

 8回を終えた時点で129球を投げていたが、首脳陣の反対を押し切って続投。自己最多142球を投げ、今季2度目の完封勝利をマークした。投打にわたる助っ人の活躍で4連勝。貯金を今季最多の7とし、巨人と1・5ゲーム差。交流戦前の奪首も視野に入ってきた。和田監督は「きょうはメッセの日」と手放しで称えた。

 メッセンジャーは昨季から8連勝となり、リーグ単独トップの5勝目。「何球投げてでも、チームが勝てる投球をしたかった」。121キロの巨漢は、ど根性の持ち主でもあった。

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2013年5月11日のニュース