長風呂が趣味の藤浪 道後温泉楽しみ「機会があれば入りたい」

[ 2013年5月10日 11:10 ]

ヤクルト戦に向け、笑顔で調整する阪神・藤浪

 12日のヤクルト戦(松山)で先発予定の阪神・藤浪晋太郎投手(19)は9日、チームメートと東京から空路で移動後、坊っちゃんスタジアムなどで行われた投手指名練習に参加した。首位・巨人に先の直接対決3連戦で3連勝し、ゲーム差は2・5。このヤクルト3連戦も勝ち続け、巨人がDeNAに3連敗となれば一気に1、2位逆転だ。バトンが3戦目につながれば、黄金ルーキーの快投が待っている。

 プロ初体験の地方球場での登板。舞台は「風呂好き」の藤浪のために用意されたのではないか、と疑いたくなるほどのロケーションとなった。

 チームは最大5・5あった首位・巨人とのゲーム差を、一気に2・5まで縮めた。ヤクルト3連戦は10、11日の天気予報が良くないことが気がかりながら、白星を3つ続ければ、単独首位に立てる可能性がある。その際の「Xデー」となる3戦目のマウンドを任されるにあたり、状態をピークに持っていきたい右腕。そして、うってつけの「調整場所」が、松山にはある。道後温泉だ。

 「機会があれば、入りたいと思います」

 兵庫・有馬、和歌山・白浜と並んで「日本三古湯」の一つに数えられる道後温泉。チーム宿舎は近年利用してきた道後地区のホテルから市街地ホテルに変わったが、それでも名湯まではタクシーでわずか15分前後で足を伸ばせる。自他ともに認める「風呂好き」としては、一度は味わっておきたいところだ。

 「今も疲労がたまってきたら、ゆっくり(風呂に)つかってリラックスするようにしています」

 「風呂」と藤浪は切っても切り離せない。高校時代から長風呂が趣味。連戦が続く夏の大会期間中などは連日の長風呂に加え、湯船と水風呂に交互につかる入浴法を実践して疲労回復に努めていた。プロ入りした現在でも寮や遠征先で長い時には1時間近くも入浴し、疲れを取り除く。名湯につかって身も心もほぐすことができる今遠征は、藤浪にとって願ってもない恵まれた環境だ。

 「調子はいつも通りですね。やることは変わりません」。状態も上々。この日はブルペン入りなどして調整し、坊っちゃんスタジアムのマウンドの感触も確かめた。ヤクルトとの前回対戦、5日の甲子園は3点先行を許す苦しい投球をしいられたが、「いつも通り投げたいです」と自然体でリベンジを期す。

 「正岡子規は知っています。“野球”の人ですよね」。野球殿堂入りしている松山ゆかりの俳人にも思いをはせての登板で、快投を演じる。

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2013年5月10日のニュース