右肩不安払拭!野村が1カ月ぶり復活登板へ G菅野活躍が刺激

[ 2013年5月10日 10:45 ]

中日戦先発の野村が調整する

 浮上へのキーマンが戻ってくる。右肩関節唇損傷のため再調整していた広島・野村祐輔投手(23)が、10日の中日戦(マツダ)に先発。4月11日DeNA戦(横浜)以来、1カ月ぶりの登板を果たす。今季は右肩の影響もあり、2試合の登板で0勝2敗、防御率6・30と不振だが、不安は払拭。昨季新人王が本来の実力を本拠地マウンドで示す。

 不安は何もない。登板前の調整を終えた野村は晴れやかな表情で、1カ月ぶりのマウンドに向けての抱負を語った。

 「課題は立ち上がり。しっかりとした形で試合に入っていきたいです。入れ込むこともなく、準備はできています」

 右肩関節唇損傷から復活を証明し、今季初白星をつかむ。昨季新人王の2年目が“開幕”する日が来た。

 苦しみ抜いた1カ月だった。昨季はセ・リーグの新人投手として46年ぶり5人目となる防御率1点台を記録するなど、新人離れした安定感で9勝をマーク。しかし今季は右肩の影響もあって調子は上がらず、4月11日DeNA戦(横浜)で5回4失点で2敗目を喫すると、同13日に出場選手登録を抹消された。

 「前回は要所で制球が乱れた。抑えなければと強く思いすぎた」

 3軍では下半身を徹底的に鍛錬。球威を求めるあまり、投球が上体先行になった結果、右肩に負担がかかり続けたため、合理的な投球フォームの確立に腐心した。2日の2軍戦で7回4安打1失点。結果を残し、1軍のマウンドに帰ってきた。

 刺激材料がある。同い年でプライベートでも親交がある巨人・菅野はすでに4勝をマーク。昨季の自分を上回るペースで白星を積み重ねている。

 「いいですよね。でも…。人のことを言っている場合じゃないです。刺激にはなりますが」

 プロの先輩としてのプライドを胸に、久々のマウンドへと向かう。

 新しい自分を証明するためには絶好の舞台だ。中日戦は昨季6試合に登板し、0勝4敗。好投しながらも、勝てない苦しい展開が続いた。

 「去年は去年のことなので。とにかく自分の投球をするしかないです。自分の投球をしないと始まらないし、相手どうこうじゃない」

 交流戦前最終カード。勢いを付けてパ・リーグとの戦いに臨み、後半戦へとつなげる。今後の浮上に向けて、この男の存在は欠かせない。

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2013年5月10日のニュース