ドラ1松葉初勝利「うれしい気持ちと悔しい気持ち」

[ 2013年5月9日 06:00 ]

<オ・ソ>プロ初勝利の松葉はウイニングボールをガブリ

プロ野球 パ・リーグ オリックス4-2ソフトバンク

(5月8日 京セラD)
 ひとつ勝つことの難しさを心に刻む、オリックスのドラフト1位・松葉のプロ初勝利だった。

 「うれしい気持ちと悔しい気持ち両方です。前回6回まで投げたので、今回は7、8回までしっかり投げたいと思っていましたから」

 5回1/3での降板は不本意ではあったが、チームが6連敗中であることから石橋を叩いて渡る投手リレーも仕方なかった。比嘉、佐藤達が走者を一人も許さず、守護神・平野佳が2回をピシャリと封じる姿をベンチで見つめ「勝つまでの間の時間も自分にとってはいい経験になりました」と今後の糧としてしっかり目に焼き付けた。

 立ち上がり、いきなり1死三塁のピンチを背負ったが、内川を三ゴロ、ラヘアは空振り三振に仕留めた。3回1死一塁は絶妙のけん制球で本多をタッチアウト、続く長谷川に右中間二塁打を許しても失点しなかった。「前回の登板からけん制球がワンパターンになっているぞ」の西本投手兼バッテリーコーチのアドバイスを生かした工夫が、自らを助ける結果につながった。

 5回1死一、二塁でボークを冒し二、三塁のピンチになった時は後藤がマウンドに駆け寄り声をかけられた。「あれで気持ちがリセットできました」と盛り上げてくれた野手への感謝も忘れなかった。

 「松葉は投げっぷりが良くて、気持ちのこもったピッチングだった」

 9日ぶりの白星をつかんだ森脇監督は、ルーキーの肝っ玉投球に最大限の讃辞を贈った。

 試合後、平野佳から手渡されたウイニングボール。「家族の支えが一番だと思うので、家に飾ってもらおうかな」と、松葉はこの時ばかりは屈託のない笑みを浮かべていた。

 ▼松葉の父・恭功さん(43)(姫路市内でテレビ観戦)妻は球場に行ったのですが、私は仕事の都合でテレビで見ていました。ハラハラしましたけど、勝ってホッとしました。2月の紅白戦で打たれたとき、“1軍は夏ぐらいかな”と本人とも話していたのでビックリです。

続きを表示

2013年5月9日のニュース