阪神・新井 連発どや!杉内攻略も西岡には「あの野郎…」

[ 2013年5月8日 06:00 ]

<巨・神>4回、阪神・新井が3試合連発となる4号3ラン

セ・リーグ 阪神5-0巨人

(5月7日 東京D)
 どん底を味わった男に、怖いものなどない。かつての阪神の主砲、新井が放った2発が試合を決した。

 「逆方向にも質のいい、力強い打球が打てている。しっかり軸で振れているということ」

 4回の1本目は外角の直球を、7回の2本目は内角の変化球を完璧に捉えた。3試合連発となった4回の4号は、2死二塁から弟の新井良が粘って四球を選んだ直後。「良太がよく見極めてつないでくれたので、なんとかランナーを還したかった」と振り返った。

 試合前時点で、杉内との対戦成績は54打数9安打、打率・167、本塁打はゼロ。その中での2発。新井本人は「(策は)あったけど言えない」とけむに巻いたが、キャンプから付きっきりで指導に当たっている水谷チーフ打撃コーチは「バットの軌道が変わってきた。叩くスイングが出たから、高めもうまく叩けとる」と説明した。

 主砲が打てば、ベンチも盛り上がる。前日に決勝弾を放った際には、ベンチ前で出迎えた選手たちと一緒に指を立てて、バックスクリーン方向を指さす恒例の「儀式」をしようとしたが、ナインは一斉にベンチへと引き揚げた。この日も、ナインが指さしたのはバックスクリーンでなく、なぜか内野方向。新井をハメようとする首謀者はいつも西岡で、「あの野郎…」と苦笑いを浮かべた。

 チームは藤井彰の先制弾と新井の2打席連続アーチの3発で、残塁0での快勝。貯金を今季最多の5とした。和田監督も「東京ドームで空中戦ができると、巨人にも対抗できる。ただ巨人側からすると、1勝2敗では痛くもかゆくもない。あしたも勝って3つ獲りたい」とスイープを宣言だ。

 今季は右肩痛でキャンプから出遅れた。開幕絶望とみられていたが、地道にトレーニングの強度を上げ、権田康徳トレーナーと二人三脚で開幕1軍にこぎ着けた。「今、野球が普通にできているのも権田さんのおかげ。信じて2人でやってきたから。(権田さんに)喜んでもらえるんじゃないかな」。新井は感謝の言葉を口にした。

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