長嶋氏「少年たちが大事になる」松井氏「監督の背中を追いかけ続けたい」

[ 2013年5月6日 06:00 ]

国民栄誉賞を受賞し、喜びを語る長嶋氏(左)と松井氏

国民栄誉賞授与式

 【長嶋氏&松井氏会見】

 ――あらためて受賞の気持ちは。

 松井氏 今後に対しての責任が大きくなったなという、身の引き締まる思いでした。一緒に頂くのは申し訳ない気持ちがありますが、これからも監督の背中を追いかけ続けたいなと。その素晴らしいきっかけを頂いたと思っています。

 ――2人の時間の中で思い出は?

 松井氏 入団してから毎日のように指導していただいて。一番印象に残っているのは、94年10月8日の試合で監督を胴上げできた瞬間。つい最近のように思い出しますね。

 長嶋氏 今、お話したものは、僕にとっては一番厳しい勝負だったと思いますね。

 ――ジャイアンツの背番号55でマウンドへ。

 松井氏 2002年以来、ユニホームに袖を通してね。いろいろなことがよみがえりました。感激で胸がいっぱいになりました。

 ――セレモニー前に巨人のロッカーに行った。

 松井氏 ジャイアンツというチームは、特別なチーム。いろんな注目のされ方もしますし、それを正面から受け止めて、グラウンドで結果を出してこそ一人前のジャイアンツの選手になれると思う、というような話をしました。

 ――日本のファンにエールを。

 長嶋氏 日本のファンのみなさんは、野球人に対して非常に情熱と意欲を持っている。もっともっと強い野球になるよう、小さいお子さんを育てるなどやってもらいたいですね。幸いにして日本の野球は中学、高校、大学と(ある)。その子たちにも良い影響があると思います。少年たちが大事になるのではないかと思います。

 松井氏 小さいお子さまからお年寄りの方まで野球に興味を持って見てほしいなという願いは常に持っています。

 ――王さんとはどんな話を。

 松井氏 20年間お疲れさまでした、という言葉を頂きました。受賞にあたってこれから一層、日本の野球界のために頑張ってほしい、という温かい言葉を頂きました。

 ――ファンの大声援を聞き、どんな思いを。

 松井氏 ただただ感動しましたし、プレーしていた頃の気持ちがよみがえりました。

 ◆長嶋 茂雄(ながしま・しげお)1936年(昭11)2月20日、千葉県生まれの77歳。佐倉一(現佐倉)から立大を経て、57年オフに巨人入団。強打の三塁手として王貞治との「ONコンビ」で巨人の9年連続日本一に貢献、絶大な人気を誇り「ミスタープロ野球」と呼ばれた。現役17年間で首位打者6度、本塁打王2度、打点王5度。MVPに5度選ばれた。巨人の監督を通算15シーズン務めリーグ優勝5度、日本一2度。退任後は巨人終身名誉監督。04年アテネ五輪日本代表監督。88年に野球殿堂入り。右投げ右打ち。

 ◆松井 秀喜(まつい・ひでき)1974年(昭49)6月12日、石川県生まれの38歳。星稜から92年ドラフト1位で巨人入団。主砲として首位打者1度、本塁打王と打点王各3度の活躍で4度のリーグ優勝、3度の日本一に貢献。96、00、02年にMVPを獲得した。02年オフにFA宣言してヤンキースに移籍。09年ワールドシリーズでは3本塁打の活躍で日本人初のMVPに輝いた。その後エンゼルス、アスレチックス、レイズでプレーし、昨年12月に現役引退を表明。右投げ左打ち。

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2013年5月6日のニュース