藤浪「自分が負けたも同然」…でも“強運”聖地不敗続く

[ 2013年5月6日 06:00 ]

<神・ヤ>5回1死一塁、阪神・藤浪(右)は中村に2ランを打たれる

セ・リーグ 阪神5-7ヤクルト

(5月5日 甲子園)
 チームは敗れても、阪神・藤浪の甲子園“不敗神話”は止まらない。7回4安打3失点。「できるなら(8回以降も)投げたかった」。志なかばでの降板。それでも7回裏に新井が同点3ランを放ち、黒星は吹き飛んだ。高3春から続く聖地での“不敗記録”は継続。これで高校9試合、プロ3試合の計12試合となった。やはり藤浪は、甲子園に愛されているに違いない。

 「自分に黒星はつかなかったですが、きょうの試合は自分がしっかり投げていれば勝っている試合なので、自分が負けたも同然」。4回までは最速152キロを計測した直球とカットボールを主体に5三振を奪い、1安打無失点と相手打線を寄せ付けない。スタンドを埋め尽くした虎党も、勝利を信じて疑わなかった。

 「森岡さんにタイムリーを打たれたところ。あそこで打ち取れなかったことに尽きる」。リズムが乱れたのは5回だ。先頭の畠山に二塁打を浴びて1死三塁のピンチを招き、森岡に右前先制打を許した。プロに入って18イニング目での甲子園初失点。高校時代から36イニングぶりの失点となった。

 少なからず、気落ちした部分があったのか。さらに続く中村に初球の真ん中低め132キロカットボールを左翼席へ運ばれた。「中村さんが張っていた球種が、ドンピシャで真ん中に入ってしまった」。試合後は努めて冷静に、自らの投球を分析。次戦への糧とする。

 「1点を取られたところで、間を空けさせてやればよかった」。和田監督も反省の弁を絞り出した。とはいえ7回3失点と先発の役割は十分に果たした。この日は「こどもの日」。3月4日のNPB新人選手研修会の席上で理想の選手像を問われた際、「子どもたちに尊敬してもらえるような選手になりたい」と話していた藤浪としては、どうしても勝ちたい日だった。次回登板予定は「母の日」の12日・ヤクルト戦(松山)。この悔しさは“親孝行”で晴らす。

 ▼阪神新井(7回にバックスクリーンへ2号3ラン。8回には弟・新井亮も3号2ランを放ち、通算3度目の兄弟弾)狙ってなかったが、積極的にいこうとは思っていた。(試合は敗れたが)また、あした頑張ります。

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2013年5月6日のニュース