DeNA中畑監督 感慨「これ以上の幸せない」

[ 2013年5月6日 06:00 ]

12年1月17日、中畑監督の「就任を祝う会」で笑顔の長嶋氏(右)と松井氏(中央)

国民栄誉賞授与式

 長嶋、松井両氏の国民栄誉賞受賞。2人と関わりの深いDeNA・中畑清監督(59)にとっても感慨深いものがある。1993年、長嶋氏の監督復帰と同時に巨人打撃コーチに就任。入団したばかりの松井氏の指導にあたった。

 宮崎キャンプでは長嶋監督から「今は好きに打たせろ。本人が納得するまで手を出すんじゃないぞ」と言われた。「よし、いいぞ」とゴーサインが出たのは53打数5安打、打率・094に終わったオープン戦終盤。車で送り迎えし、東京都調布市の自宅の地下室で連日1時間から1時間半バットを振らせた。

 「ありとあらゆる関節が硬かった」。柔軟性をつけさせるため中腰でスイングさせた。「低い姿勢のままバットを振るには足首、膝、股関節の全部がローリングしないと無理」。マンツーマンの特訓は開幕2軍スタートが決まるまで約2週間続いた。5月1日に1軍昇格してからは長嶋監督が直接指導を始め、「入り口でオレがああいう練習をさせたけど、あとはミスターだった」という。

 昨年1月17日、都内のホテルで開かれた「中畑清監督の就任を祝う会」で金びょうぶの前に並んでくれた2人のダブル受賞。「これ以上幸せなことはない」としながら、長嶋氏については「一番先にもらわなきゃいけなかった人。国民を元気にする太陽みたいな人なんだから」と遅すぎた受賞に不快感をのぞかせた。

 一方、松井氏には「本当は早すぎるけど、若くしてもらったことが足かせにならないようにしてほしい。もっともっとやんなきゃいけないことがあるんだから。ONの後を継げる存在。大きな人間になって日本球界を引っ張っていってもらいたい」とエールを送った。

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2013年5月6日のニュース