松井カモン!長嶋さんがフルスイング披露へ 国民栄誉賞授与式

[ 2013年5月5日 06:00 ]

現役時代の長嶋氏の豪快なフルスイング。この姿が復活する

 さあ、いわゆるひとつの国民的行事です!巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(77)と巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(38)への国民栄誉賞の授与式が5日、東京ドームで巨人―広島戦の試合前に行われる。始球式では愛弟子の松井氏の投球に対し、長嶋氏はフルスイングで臨む。04年3月に脳梗塞を患って以来、右半身にまひが残る中で懸命なリハビリを継続。背番号3のユニホームに袖を通し、ファンに元気な姿を披露する。

 久しぶりの、最高の晴れ舞台。ミスターが燃えないわけがない。当日は国民栄誉賞の授与式で11年7カ月ぶりとなる生スピーチも予定されているが、それだけではない。投手・松井氏を相手にした始球式では、フルスイングを披露する。

 長嶋氏はこの日、セレモニーの打ち合わせも兼ねて、松井氏と都内ホテルの日本料理店で昼食をともにした。2人が会うのは松井氏が前回渡米した前日の昨年2月21日以来、438日ぶり。愛弟子と濃密な時間を過ごしたが、始球式に向けた準備にも余念はなかった。この日は午前中に散歩をした後、リハビリも兼ねて素振りを行い、会食後も再び素振りに励んだ。

 始球式で打席に入ることが決まり、長嶋氏は関係者に「松井は、ストライクが入らないんじゃないか?」と冗談交じりに話していたという。ともに巨人のユニホームを着ていた当時、野手が投手を務める練習が行われた際、松井氏が全くストライクが入らず「もういいよ」と交代を命じた記憶がよみがえってきた。「ストライクを投げてこい」とのメッセージは、フルスイングで応える準備ができているからだ。

 始球式は通常は1球のみだが、2人だけの特別な空間だけに、巨人の球団関係者も「1球勝負で終わるかは分からない」と話す。球場が盛り上がれば「おい、松井、ワンモア、カモン!」と、長嶋氏が現役時代の熱血指導さながらに「やり直し」をアドリブで命じる可能性もある。

 長嶋氏は9年間の地道なリハビリの末、右腕が肩の高さに上がるまでに回復。まひが残る右手を添え、両手でバットを振る練習を積んできた。素振りは国民栄誉賞の受賞前から、取り組んできたもの。まだ右手の指の握力が戻っていないため、今回は左手一本でのスイングとなる可能性が高い。それでも、左手だけでも強いスイングができるように、600グラムと通常の3分の2程度の超軽量バットを用意した。現役時代、ヘルメットを豪快に飛ばしながら空振りする姿は「三振しても絵になるのは長嶋だけ」とも言われた。長嶋氏は現状のフルスイングで感謝の意を示す考えだ。

 長嶋氏は背番号「3」、松井氏は「55」の当時のユニホーム姿で登場する。長嶋氏は94年、同率で最終戦のリーグ優勝決定となった10・8の中日戦を「国民的行事」と名付けて盛り上げた。5・5も、球史の枠を超えて人々の心に刻まれる。

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