松井氏 JAL会長出迎えのワケ 「激励メッセージのお礼を…」

[ 2013年5月4日 08:39 ]

成田空港に到着した松井秀喜氏(左)は日本航空の大西会長と談笑しながら歩く

 巨人やヤンキースなどで活躍し、昨季限りで現役を引退した松井秀喜氏(38)が3日、国民栄誉賞授与式と引退セレモニー(5日、東京ドーム)に出席するため、成田空港着の日本航空機で帰国した。空港では日本航空の大西賢会長(57)も出迎え。“VIP待遇”の裏には、ヤンキース時代の03~04年にイメージキャラクターを務めただけではない、松井氏と同社との絆があった。

 搭乗客を直々に出迎えるのは初めてという大西会長は松井氏と歓談し「2010年にわれわれの会社がつぶれた時、激励のメッセージをいただいた。その時のお礼と、国民栄誉賞やお子さまの誕生のお祝いを言いたかった」と話した。

 経営が破綻し、再建への道を歩んでいた10年。「ファンがいて、僕がいる。」と題した松井氏の激励の詩が、広告に使用された。その詩は「けっして忘れない でほしいと思う。JALを応援する人が、ここにいることを」と結ばれ、社員を勇気づけた。現在はイメージキャラクターの契約こそ終了しているが、松井氏との関係は継続。昨年は再建に尽力した稲盛和夫名誉会長との対談が、機内誌に掲載された。

 ▽日本航空の経営破綻 経営不振により、2010年1月19日に会社更生法の適用を申請。裁判所の管理下に入った。2月に京セラ出身の稲盛和夫会長(現名誉会長)と大西賢社長(現会長)が就任し、人員削減や路線縮小などを進めた。企業再生支援機構から約3500億円の支援も受け、11年3月28日に更生手続きが終了して「株式会社」に復帰。12年9月に東証1部へ再上場を果たした。

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