松井秀喜氏、436日ぶり日本 JAL会長もお出迎え 

[ 2013年5月4日 06:00 ]

成田空港に到着した松井秀喜氏(左)は日本航空の大西会長と談笑しながら歩く

 巨人やヤンキースなどで活躍し、昨季限りで現役を引退した松井秀喜氏(38)が3日、国民栄誉賞授与式と引退セレモニー(5日、東京ドーム)に出席するため、成田空港着の日本航空機で帰国した。日本滞在は昨年2月22日の渡米以来、436日ぶり。空港ではファン300人が出迎え、かつてイメージキャラクターを務めていた日本航空の大西賢(まさる)会長(57)も駆けつける超VIP待遇で迎えられた。

 午後3時55分。グレーのスーツ、薄紫のネクタイで決めた松井氏が到着ロビーに姿を現すと、約300人のファンから拍手と大歓声が上がった。引退してなお、衰えない人気ぶり。空港職員から花束や背番号55の人形などの記念品を受け取ると、顔いっぱいに笑みが広がった。約50人の報道陣が集結し「国民栄誉賞、おめでとうございます」の問いかけには「ありがとうございます」と、にこやかに応じた。

 手厚い出迎えは、それだけでは終わらなかった。日本航空の大西賢会長だ。搭乗客を直々に出迎えるのは初めてという。「2010年にわれわれの会社がつぶれた時、激励のメッセージをいただいた」と同会長。同年、「ファンがいて、僕がいる。」と題した松井氏の激励の詩が広告に使用された。その詩は「けっして忘れない でほしいと思う。JALを応援する人が、ここにいることを」と結ばれ、社員を勇気づけた。

 搭乗前のニューヨーク・JFK空港で松井氏は「久しぶりの帰国になるな…」と日本への思いを巡らせた。詩にあるような「ファンあっての自分」という考え方こそ、誰からも愛される理由だ。そして、その教えを授けた師・長嶋茂雄氏とともに、5日、引退表明以来初めて、日本のファンの前に姿を見せる。

 当日行われる広島戦前には、ミーティングに長嶋茂雄終身名誉監督とともに出席。巨人ナインを前にスピーチをして激励する予定だ。巨人やヤンキース時代など19年間背負った背番号と同じ「5・5」。自身を育ててくれた野球ファンと巨人に、恩返しをする日にもなる。

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