苦悩の先に喜びがある…今江 “夏アウト”PL後輩に見せたい一撃

[ 2013年4月28日 08:50 ]

<ロ・ソ>3回1死満塁から走者一掃の二塁打を放つロッテ・今江
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パ・リーグ  ロッテ5―2ソフトバンク

(4月27日 QVC)
 ロッテは同点に追いつかれた直後の3回1死満塁、今江が勝ち越しの3点二塁打。前日まで打率1割台と不振にあえいでいた29歳はガッツポーズで喜び、「自然に笑えたのは久しぶりですね」と話した。

 苦しんだ末の決勝打。母校・PL学園(大阪)の後輩たちにもその姿を見てほしかった。甲子園大会で春夏合わせて7度の優勝を誇る同校だが、部内暴力が発覚し、今月9日に6カ月間の対外試合禁止処分が決定した。これにより、今夏の甲子園出場も絶望となった。今江も主将を務めたPL学園3年時に同じく部内暴力で夏の大阪大会への出場を断たれた経験を持つ。「練習すら許されなかったし、つらすぎる経験だったけど、そんな時だからこそ支えてくれる人の存在に気付けた」と振り返る。

 あれから12年がたった。「後輩も今は苦しいかもしれないが、その時間を大切にしてほしい。人生は長いし、感謝の気持ちを忘れなければ、いつか何かをつかめる。それを信じて頑張ってほしい」。長い冬のあとには必ず春は来る――。今江の塁上での笑顔がそれを物語っていた。

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