山中3回5失点に「気持ちが入ってない」「抹消します」

[ 2013年4月28日 06:00 ]

<ロ・ソ>ソフトバンク・山中は3回5失点で降板

パ・リーグ  ソフトバンク2―5ロッテ

(4月27日 QVC)
 惨劇がまた繰り返された。摂津の登板回避で回って来たプロ2度目の先発マウンド。だがソフトバンク・山中に待ち受けていたのは、かくも厳しい現実だった。

 「腕が振れなかったです。狙いすぎです。もう少し腕を振って投げないといけません」

 肩をすくめ、消え入りそうな小声で話すと、バスに乗り込んだ。「KO即2軍」となった4月3日の西武戦(西武ドーム)の二の舞いを避けるため、準備を整えた。4月中旬、福岡でのロッテ戦後、同じサブマリンの渡辺と知人を通じて食事。その際にスパイクの歯についてアドバイスを受け、6本歯から9本歯に変えた。左足を踏み出した際のバランスを良くするためだった。さらにグラブも軽量化して臨んだが、結果は出なかった。

 3回5失点。投手として大切な打者への闘志が感じられず、初回の先頭の根元を含め、四球は毎回の5個を数えた。草食動物のようなおとなしい投球に秋山監督は怒り心頭だった。「気持ちが入っていない。打たれるのを怖がっている。力不足というか気持ちが弱いんだよ」。高山投手コーチも珍しく辛辣(しんらつ)だった。「打者と戦っていない。打たれるにしても腕を振って投げないといけない。あれではさすがに監督も…。抹消します」。これで早くも2度目の2軍落ちだ。

 チームは今季3度目の3連敗で5位転落。大黒柱の摂津不在の中、投手陣は、今がまさに正念場だ。

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